歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

『病院スクランブル』 第17回 天狼院書店

 

第17回 天狼院書店

 

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2019年2月27日 京都天狼院

 

私は祇園四条駅近くの

京都天狼院の扉をくぐった。

 

スタッフの皆さんが

歓迎の笑みを浮かべてくれる。

 

その周りには

本を愛する人たちが選んだ作品が

いっぱい詰まっている。

 

いつも通りの

”本好きの聖地”だ。



私と”天狼院書店”のつきあいは

まだ短いが、浅くはない。



出会いは

2018年12月29日だ。

 

東京・京都・福岡に5店舗をかまえる

”天狼院書店”の文章の勉強会が

大阪で開催されると聞き、参加した。



『一歩を踏み出すきっかけになる

 物語が書きたいんです』

 

知人や友人に熱意をぶつけたら

「いい場所がある」と”天狼院書店”を紹介された。

 

文章を読まなければ

イライラして落ち着かない

 

そんな活字中毒だが

2,000字を超える文章なんて

書いたことはなかった。

 

そんな素人が

はじめて文章を学ぶ場所として

紹介された”天狼院書店”

 

はじめて参加した感想は

「場違い」だった。

 

記事や本を書くことで

お金をもらっている

 

文章のプロが

たくさん参加していたのだ。

 

それ以外の人々も

専門職を持っており、経営者もいた。



最終学歴が県立の高等学校

寝たきりから回復して1年

文章を書いて、お金をもらったことはない

 

住む世界が違う、と感じてしまった。

それでも、集中して学んだ。

 

大阪の1日だけではない。

京都に月に2回、通ってまで学んでいる。

 

はっきり言って、しんどい。

 

「ふらふらになってまで

 行かなくてもいいい」

 

家族にも、何回も止められた。

それでも私は、行くのをやめない。

 

だって止められない

 

文章が生み出されるのが

楽しいのだから

 

私にとって

文章とは、降りてくるものだ。

 

雨のごとく

”ことば”がポツポツ降ってくる。

 

私は降ってきた”ことば”を

記録しているだけの存在だ。

 

だから私自身にも

文章の結末は予想できない。

 

予想通りの終着点に

たどりつくことは、めったにない。

 

それが面白いのだ。

 

天狼院書店の勉強会は学ぶ前よりも

広く大きな終着点に導いてくれる。

 

それが嬉しくて、仕方ないのだ。



私は、学び続けている。

ライバルは、昨日の自分である。

 

カッコつけではない。

 

他の受講生をライバルにすると

心が折れてしまうのだ。

 

”天狼院書店”には

メディアグランプリという制度がある。

 

2,000字の記事を提出し

1週間のアクセス数で競い合う。

 

サッカー好きの少年が

ハンデなしでプロ選手に交じって戦う

 

そんな心のデスマッチを

3か月近く、続けている。

 

同じ学習では、勝負にならない。

私は作戦を考えた。

 

”天狼院書店”のスタッフの皆さん

参加している受講生

 

どちらも

質問攻めにした。

 

遠慮は脱ぎ捨てた

プライドなんて、元からない

 

わからないことを

片っ端から聞いた。

 

仕事や勉強の邪魔をしない範囲で

聞いて、聞いて、聞きまくった。

 

おかげでランキングに

自分の名前が載るようになった。

 

副産物として

”天狼院書店”のスタッフの皆さんに

名前を覚えられた。

 

面倒な客だったろうに

優しい人たちである。

 

色々と教えてくれた

受講生の方にも、感謝の言葉しかない。

 

しかも

みんな本好きだ。

 

今では

”天狼院書店”で本好きの人たちに

会うのも楽しみになった。

 

最初は緊張でガチガチだったのだが

必死に学んでいるうちに、忘れてしまった。

 

着ていく服も

スーツから、普段着に変わった。

 

”天狼院書店”は

私の大切な場所の一つである。

 

 

殺し屋のマーケティング

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