歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったり生きる』

『無駄=失敗』じゃない!

 

『無駄=失敗』じゃない! 

 

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ガッターン どさどさ

 

「棚を揺らしたのは誰だ!」

「すいません。ぶつかって、荷物を落としました」

 

39度の熱でふらつき、棚のとがった部分に額をぶつけた。

 

「血が止まらないんで、治療に行っていいですか」

「早く、戻ってこいよ!!!」

 

流れていた血は傷口をふさぐと、15分ほどで止まった。だが身体のだるさはぶつける前よりひどくなり、いつもの仕事量の半分もできなかった。今から、15年前の話だ。

 

 

私は生まれた時から、高い熱をよく出す子供だった。小学校3年生までは、毎週のように40度の熱を出していた。1カ月以上、38度の熱が下がらない年は何度もあった。思春期を迎えても、熱が出やすいのは変わらなかった。病院に行っても原因がわからず、解熱剤を出されるだけだった。アレルギーがひどかったので強い薬が使えず、効き目は悪かった。下がらない熱でうなされる、私にとっては日常の一部だった。

 

 

高校生になっても、それは変わらなかった。いや、違いはひとつあった。病名を言われるようになった。ストレスが原因の『自律神経失調症』だ。熱が出るのは、身体のコントロール能力がおかしいせいだと説明された。冷蔵庫の温度調整が狂ったかのように、体温を一定に保つ機能がおかしくなっているらしい。治療法はストレスを貯めないことだと、解熱剤と痛み止めと胃薬を出された。その後、食欲不振に頭痛、関節の痛みにむくみなど症状が増えたが、どれほど診断を受けても『自律神経失調症』または原因不明と言われ続けた。流石に医療の素人でも気づいた。ひとつの病名の症状としては、数があまりにも多すぎる。

 

「わからないから、適当な病名を言っておこう」

 

こんな意思が透けて見えた。そんないい加減な医師ばかりだったら、完全に無視していた。けれども、真剣な表情で診断結果を言う先生もいた。私は迷った。『自律神経失調症』という診断を信じないほうがよいのか、信じるべきなのか。

 

悩んだ末に、私は一部だけ信じることにした。すべての症状が『自律神経失調症』が原因ではないとしても、何割かは関係してそうだ。出されている薬は、苦しみを軽くするためのもので、改善する薬ではない。薬に頼り過ぎれば、内臓や血液までおかしくなってしまう。完治はしないとしても、身体が少しでも楽になる方法を探そう。

 

 

こうして、私の『原因不明の症状を改善する』調べ物の旅が始まった。

 

何十冊も本を読んだ。医学書だけでなく、民間療法や食事法も調べた。ネットも何百時間も回った。調べるだけでなく、試した。いろんな食品を料理した。神経が落ち着く運動もした。ストレスが貯まりにくい考え方もしてみた。

 

けれども、身体のしんどさは増すばかりだった。結局、間に合わなかった。28歳の時に、動けなくなった。8年間、寝こむハメになった。後にわかったことだが、私の身体の不調は『自律神経失調症』が主な原因ではなかった。

 

 

長い時間をかけて、お金を何十万も使って、自分の身体で試してまで、調べた行為は失敗だったのか?

 

「失敗ではなかった」

私は心から、言える。

 

真剣な顔をした医師の判断は、間違ってはいなかった。主な原因ではなかったが『自律神経失調症』も患っていた。もし症状を軽減する方法を探していなかったら、寝こむどころか命も危なかった。

 

何より大きいのは、心身を健康に保つ方法を教えてくれたことだ。軽くイラっとするだけで、3時間以上も神経に悪影響が出ることも、朝ドタバタするだけで1日の体のリズムが崩れることも、平静なこころを保つやり方も、すべて『自律神経失調症』について調べたからこそ、知ることができた。

 

 

特にお世話になった本がある。”読むだけで自律神経が整う名医の言葉”という小林弘幸氏の書籍だ。2018年の春に、コンビニで出会った。必死に調べている最中は見当たらないのに、欲しいと思わなくなったら見つかった。探し物と同じで焦っちゃいけないんだなと、学ぶ体験になった。

 

 

今回のことで、よくわかった。人生に失敗はない。

 

”高熱が出ないようになる”という意味では、『自律神経失調症』について調査したのは無意味な行為だった。けれども、調べたことを試したおかげで『自分の命』と『心身を大切にする技』を手に入れた。

 

どれだけ頑張っても、一人の人間の頭では未来を読むことはできない。できるのは1日、1日をより良くなるように試し続けるだけだ。その結果が予想通りになるとは限らないが、人生の助けになる宝物は手の中に残る。

 

『自律神経失調症』という診断は、多くの生きる知恵を私にくれた。人生は面白くも、不思議である。

 

 

 

読むだけで自律神経が整う名医の言葉

読むだけで自律神経が整う名医の言葉

 

 

 

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