『病院スクランブル』 線維筋痛症は霧のよう
2019年3月10日 自宅
午前中は泣いてしまったが、目元の赤さは家族にばれなかった。子供のころ、隠れて泣いていた経験が助けてくれた。人生、なにが役に立つかわからないものだ。
午後は自分の身体について、もう一度、調べることにした。体調をよくするにも、現在の状態がわからなければ予定を立てられない。私はパソコンに向かい、キーボードをカタカタ打った。
線維筋痛症(せんいきんつうしょう)は、よくわからん病気だ。こう結論するしかなかった。治療法どころか、症状もよくわかっていない。いろいろ試した結果や患者さんの症状を元に論文が書かれている。病気を発見する検査の数値も、患者さんの検査の結果を集めた中で、判断しているようだ。専門家じゃない、素人の感覚なので間違っている可能性も大だが、『原因がわかってないのに、治療方法がわかるわけないよね』と納得した。
ただ傾向はわかった。頑張りすぎ、我慢しすぎの女性がなりやすい病気、そして動かないと悪化する。つまり、軽い運動をして、ゆったり生活していれば、改善する可能性が高そうだ。
まるで、霧みたいだ。
ぼんやりとしている。
確かにあるのに、つかめない。
車を運転中に事故の原因にもなるが、ちゃんと確認すれば、きちんと通り抜けられる。
治療方法がわからないからといって、絶望する必要はない。しかも線維筋痛症(せんいきんつうしょう)は、対処法も薬もある。完治した人だって、0じゃない。
元々、人生は答えのない問題が降りかかってくる。どうすればいいか、なにを調べればいいか、それすらもわからない難問が、場合によっては波のごとく次々と襲ってくる。病気もその一つだ。痛かったり、動けなかったりするのは結構きつい。だが、乗り越えられないわけじゃない。
まずは、日々の生活を見直そう。運動メニューも、杖なしで歩けるようになったんだから、ちょっと量を増やそう。
線維筋痛症(せんいきんつうしょう)について調べながら、これからの予定をパズルのごとく組み込んでいった。
そうまでして生きるわけ―線維筋痛症だからといって、絶望はしない
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