『病院スクランブル』 本好きは、想像たくましい
2019年3月24日 電車
今、私は電車で本を読んでいる。スマホで読書の時も多いが、今回は紙の本だ。目に優しいのは紙の本、重さと場所を気にしなくて良いのが電子図書、状況に応じて使い分けている。
カバンに本1冊、スマホに電子図書30冊を最低でも持ち歩く私は、自他ともに認める活字中毒だ。先日「文章を読まないと、落ち着かない。本がない時はチラシやメニューでしのぐ」という発言に、「自分もだ」と答えが返ってきて歓喜した。普段は苦笑いされるだけで、同意の声はない。だから、とても嬉しかった。
そんな文章オタクの為、よく聞かれる。
「本を読むメリットってなに?」
ぶっちゃけると、メリットなんて気にしたことがない。好きだから、でもない。もはや呼吸と同じ、習性である。そんなことを、正直に言うわけにはいかない。
なので、いつも他人の発言を引用している。「あなたって、~得意よね」と言われた中から、読書が影響を与えた能力を上げる。読書で最も上がった能力は、想像力だ。
漫画や映像と違い、本には絵も音もない。物語なら、頭の中で世界を想像しなければいけない。風の音、水の流れ、火のゆらぎ、土の温かさ、すべてを自分の頭で作り上げなければいけない。実用書や学術書でも、想像が必要な場面はある。人間心理は、そのいい一例だ。だからこそ、本の世界は作家と読者の共同作品でもある。
本を読む人は多い少ないの差はあれども、想像力を必ず使っている。それは読書で身につく他の能力、読解力や論理性や記憶力よりも、人生に大きな影響を与える。
人生の問題の多くは、正解がない。答えのない問を解く上で、想像力は必須である。
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