映画『東京喰種”S”』は空回りがいい
2019年7月20日 映画館
昨日に引き続き、今日も邦画を楽しむ。映画『東京喰種”S”』を選んだ理由、それは予告編のインパクトだ。前作を観ておらず、原作もじっくり読んでいないのに予告編の強烈すぎる演出に負けてしまった。そんな色物っぽいイメージは本編で覆された。善意がカラカラと空回りながらも、収まるべきところに収まる。友情、愛情、ライバル関係、それぞれが苦難に打ち勝ち、新たな絆を深める。少年漫画のような熱い展開だった。なお、変態は最後まで変態だった。その一貫性にも感服した。
善意の行動がプラスの結果を生むとは限らない。長期的な考えや思い込みが強ければ、とても視野が狭くなる。狭い視野でした判断を元にした行動は、後悔の源だ。
「自分がしてほしいことを、相手に行う」
よく勘違いされやすい言葉だ。この言葉を知って、「私がチーズが好きだから、みんなにも配ろう」と思う人がいる。行動しようとする気持ちは素晴らしいが方法がアウトだ。日本で売られているチーズは冷蔵保存が多い。つまり、運搬が手軽ではない。おまけに、私のようなチーズがアレルギー対象の人もいる。好き、嫌いの好みだってある。自分が好きだから、周りも好きなはずという思い込みが起こす事故だ。
この場合は「好きなものをもらうと嬉しい。だから、私もみんなにプレゼントをしよう」だ。プレゼントを渡す人の好み、渡すタイミング、持ち運びの手間など、相手の気持ちやその後の対応まで考えないと逆効果になる。
プレゼントに限らず、声かけ、手助けの場合も注意が必要だ。善意の気持ちがトラブルを呼び込んだ。そんな話はいくらでもある。行動を起こす前に「相手はどう感じるだろう?」という疑問を投げかけたい。暴走列車は映画の中だけで十分だ。
「悪気はなかった」は免罪符にならない。
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