お金の扱い方は気力・体力と同じ
2019年8月10日 自宅
私は外出する日が少ない。一ヶ月の外出回数は10日前後だ。しかも、半数は病院である。おかげで出費は少ない。元々、一部を除き物欲がとんでもなく低い。ものを大切にするよう母に教わった。なので、かばんも筆記用具も使いだして10年超えのものがゴロゴロある。2、3年で換えるのは傷みやすい衣類と靴ぐらいだ。おかげで本を購入でき、『刀剣乱舞』グッズも集められる。好きなものを買うために、私は節約をしている。
体力・気力、特にお金は「無駄づかいをしないように」と教わる人が多い。確かに間違ってはいないが、やり過ぎると毒になる。溜めこみ過ぎは流れのない水と同じだ。よどみ、悪臭を発し、腐って使えなくなる。
日本では「貯金していれば大丈夫」という神話が根強い。だが、そんな甘い時代は過ぎ去っている。預けているだけでお金が増えた時代はもう来ない。それどころか、引き出す時に手数料を取られ、銀行口座を維持するために手数料が取られる可能性もある。
お金は動かしてはじめて価値があるものだ。そうでなければ、ただの紙と金属の塊でしかない。キャッシュレスがすすめば数字で表された、影も形もないデータだ。使われないお金は存在しないのと同じだ。
お金の扱いは気力・体力の仕組みと似ている。
もし気力・体力を使わなければ、どうなるだろう?
体力を使わないことは、1日中ベッドでゴロゴロしているようなものだ。当然のことながら、筋力もバランス感覚も落ちていき、最期には歩けなくなる。気力を使わない人は、まったく我慢をしない人だ。行き着く先は少しのことでキレる性格になり、家族を含め誰とも人間関係がつくれない人になるだろう。どちらの未来も、あまり幸せそうではない。
退職金や宝くじなどで、多くの人が破産する理由もコレだ。お金を使うのにもスキルがいる。運動をしたことがない人が100キロのおもりを持てないのと同じで、普段の生活で毎日1万円も使っていない人が数百万円を超える金額をいきなり渡されて上手に使えるはずもない。大抵は数年以内に全額を無くし、お金がたくさんあったときの癖が抜けずに借金、払いきれずに破産のルートになる。
貯金グセがある人は逆に言えばお金を使い方を知らない人だ。節約はあくまで、お金を上手に使うスキルのひとつでしかない。息を吸えば、吐かなければ苦しくなる。これからの日本は、お金を貯めるだけでは生活が苦しくなる時代が来ている。
貯金がリスクだと言うと、すぐに資産運用と言い出す人がいる。しかし、資産運用は素人が手を出す場じゃない。ただでさえ、最低でも数百万はなければ安定した利益は出せない。おまけに今の金融市場はAIの戦場だ。何兆円もの資産、最高の頭脳を集結してつくられたAI、世界最速を競い合う電子機器、そんな武器を持った相手に個人が勝てるだろうか?
個人的には自己投資がオススメだ。人に「お金を払っても欲しい」と思ってもらえる価値を提供できれば、生活に困ることはまずない。通貨の価値が変わろうが、住む場所を変えるハメになっても問題はない。お金を稼ぐ力は、言い換えれば価値を提供する力だ。
自己投資はもう一つのメリットがある。お金の使い方を学べるのだ。ハッキリ言って、勉強代は安くない。世間的に価値が高い能力を早く身につけようとすれば、万単位のお金がかかる。そして、学んだ結果は確実に出るので、出したお金が割高だったか、お得だったかもわかる。この経験を積めば、詐欺やだましを見抜く目は磨かれていく。
お金の使い方は本だけでは学べない。自転車に乗るのと同じで、転んで痛い目にあいながらも使っていかなければ身につかない。『自分に流れてくるお金を増やし、節約で自由になるお金を確保、手元に残ったお金をどう使うか?』、この能力はお金を使うことでしか修得することは出来ない。
物事を修得する早さは
かけた時間とお金とやる気で決まる。
才能によって差はあっても
代償なしはありえない。
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