歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったり生きる』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】映画『アルキメデスの大戦』に苦難への挑み方を学ぶ

映画『アルキメデスの大戦』に苦難への挑み方を学ぶ

 

2019年8月27日 映画館

 

「この映画を見逃してはいけない」

 

いつものように映画狂の友人に引きづられた。いい作品を見抜く目がなければ放置できるが、悔しいことに友人の選んだ作品に外れがない。やれやれ顔で映画館に向かった。もはや、毎月の恒例行事だ。

 

上映が終わった。CGは少し変なところがあったが、オープニングの沈没シーンは見事だった。血を流した経験がある者からすると「こんな鮮やかな赤じゃない」と指摘したくなる流血シーンもあった。映像表現には、突っ込みどころが両手では足りないほどある。しかし、それが気にならないほど深いテーマがあった。

 

『避けられない苦難にどう対処するか?』

 

この作品は”戦艦大和の建造と崩壊”を天才数学者である学生という”部外者”の視点で見つめ直している。開始早々、戦艦の沈没シーンから始まる。つまり、破滅という結末は変わらない。描かれているのは苦難との向き合い方だ。

 

感情や欲望で目がくらんではいない。行き着く先を見通している。それでも、避けられない結末がある。「現実の厳しさをわかった上で、どう最善をつくすのか?」そんな問いかけが作品から伝わってきた。

 

この作品は皮肉に満ちている。社会的地位も真面目そうな人柄もまったく信用できない。悪人かと思ったら、実は深い考えがあった。最初から最後まで欲深い人もいる。与えられた情報が変わるだけで、登場人物の印象がぬり替えられていく。情報と物事を多方面から考える大切さが強調されていた。

 

『軍の話なのに、主人公は数学者』

 

部外者だからこそ「おかしい」と気づける。日本の戦前、いや江戸時代から続く問題点を戦艦大和の建造に至る道で表現されていた。100年近く前の歴史が舞台だが、作品で映し出された問題点は現代につながっている。

 

国の個性は、風土と歴史の積み重ねで決まる。人で例えるならば遺伝子と環境だ。現代は技術が発展して世界の垣根は低くなった。戦争、飢餓、伝染病の対策も100年前に比べれば、未然に防げる事態は増えている。だが、すべてを解決できるわけじゃない。特に過去から続いているモノは厄介だ。”感情”と”欲望”のしがらみを断ち切る必要がある。

 

苦しい時代がくる。

避けることは誰にもできない。

そんな未来がみえたとき、どうするか?

 

問題に気づかいないフリで日常を続ける。お酒や薬など快楽に逃げる。どちらも、予想よりも悲惨な結末を迎える。乗り越えられるのは、困難に備えて対策をした時だけだ。目を逸らしている限り状況は悪くなり続ける。

 

映画『アルキメデスの大戦』は苦しみを受け入れ、それでも先を見つめる大切さを教えてくれた。主人公は最後まで最善を尽くし続けた。どれほど希望が打ち砕かれても。

 

転びそうな時は受け身をとる。

受け身をとればスリ傷で済むが、

何もしなければ骨折する。

 

アルキメデスの大戦

アルキメデスの大戦

  • 発売日: 2019/12/08
  • メディア: Prime Video
 

 

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