歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】病院の探し方を患者目線で

病院の探し方を患者目線で

 

2019年10月1日 自宅

 

「主治医がひどい」

 

コーヒーマニアの友人がブツブツ文句を言う。友人が患っている病気の研究が進んだ。気になったので主治医に尋ねた。そうしたら、「知らない」と言われたらしい。

 

「専門医なのに不勉強すぎる」、難病持ちの友人がプンプンしている。まるで喫茶店でインスタントよりも美味しくないコーヒーに出会った時のようだ。個人的には、正直に「知らない」と認める。いい先生だと感じた。激怒中の友人にはとても言えないが。

 

”セカンドオピニオン”、お世話になっている病院とは違う場所に勤めている医師に意見を聞く行為のことだ。このセカンドオピニオンを活用する人が増えている。だが、その前に大きな問題がある。

 

「どの病院に行けばいいんだ?」

 

セカンドオピニオンより前に、最初の病院を探すのが困難だ。よく知られている病気なら、まだ探しやすい。だが珍しい病気だったり、私のように原因不明だと探し方すら分からない。

 

一番いいのは実際に通っている人の紹介だ。付き合いが長いので病院の良い点も、悪い点もよく知っている。親切な人なら、交通機関や近くの喫茶店などの周辺情報も教えてくれる。

 

だが、同じ症状の人に都合よく出会えるとは限らない。

 

病院に通っているなら、医師からの紹介もいい。ただし、医師にも派閥がある。主治医の人脈が広ければ何も問題はない。ちっさい病院なのに紹介できる先が二桁の医師もいる。これは運に左右される。

 

最も手軽なのはインターネットだろう。ただし、正確な情報に当たるのが最も難しい。ホントとウソが入り乱れている。資格を持った人の発言ですら信用できない。自分の症状をわかりやすい言葉で打ち込める。そして、宣伝目的の発言を見抜ける。こういうスキルがないと厳しい世界だ。

 

耐えがたい状況なら、♯7119の電話番号もいい。医師や看護師などに相談ができる。「病院に行くべきか?」「救急車を呼ぶべきか?」「どの病院がいいか?」を判断してくれる。ただし、セカンドオピニオンの相談はできないので注意したい。

 

行く病院が決まった。次は準備だ。医師に伝える情報の整理だ。現在のツライ症状だけでは情報が少なすぎる。過去に患った病気、通院中なら通っている病院の名前、市販薬も含め飲んでいる薬、アレルギーなどの体質などを整理する。

 

私が病院に行くときはクリアファイルを持っていく。薬やら、検査やら口頭で説明するのが面倒だ。おまけに活舌があまりよくない。薬や検査の名前は小難しく言いにくい。書面なら全てが解決する。他の病院で渡された検査結果や薬の説明などの書類を保存しておく。それを初診時は、関係があるものをすべて持っていく。お薬手帳も忘れない。病院で書類を渡されることも多いので一石二鳥だ。

 

病院に着いたら、施設の観察をしてほしい。おかしな病院は施設もおかしい。病院なのにホコリがたまっている。医療や健康の情報を提供する書籍やパンフレットが1冊もない。トイレがバリアフリーじゃない。とかく人に優しくない作りだ。受付の人がイライラしていたら、スリーアウトだ。医師に会うまでもなく勝負は終わっている。

 

医師の対応は3つを抑えればいい。

 

「患者の話を聴いて診断しているか?」

「自宅での対処を指導するか?」

「副作用のキツイ薬を初診で出さないか?」

 

この3つがクリアされていれば、ひどい先生じゃない。ひどかった先生はいくつも症状があるのに、最初に話した一つの症状で病名を決めていた。そして、薬を出す以外の指導がまったくない。出された薬を調べたら、自分が飲むと危ない薬だった。1回で行くのをやめた。

 

薬については注意点がある。症状がひどい場合は、はじめから副作用がキツイ薬を出されることはある。問題なのは、ちょとした手荒れで即ステロイドを出すようなパターンだ。薬の危険性を重視している先生なら、そんなことはしない。副作用が少ない薬で様子を見て、効き目が弱すぎる場合のみ副作用がキツイ薬を出す。副作用の症状を患者に説明するのも欠かさない。

 

お金と時間を無駄にした。そう感じる病院もある。どれだけ調べても、結局は病院に行かないと中身はわからない。ひどい病院に文句を言いたくなる気持ちもわかる。だが、医師も言われなければわからない。

 

「必要な情報をきちんと提供できたか?」

「医師の言葉をきちんと理解できたか?」

「医師の指導通り生活しているか?」

 

医師を責める前に自分への振り返りを行いたい。さすがにコーヒー党の友人のように、海外の医学論文に目を通すのは尋常ではないが。医師への要求が高過ぎるよ。

 

相手を責める前に

自分を三回は見直したい。

たいていは、自分にも出来る事が残っている。

 

 

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