歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったり生きる』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】怒りのトリガー

怒りのトリガー

 

2019年10月17日 自宅

 

「いい加減にしていただけますか?」

 

これほど怒りにかられたのは、はじめてだった。

 

ふと、職場で最も怒り狂った日を思い出した。私はめったに怒りを面に出さない。笑顔を崩すこともほとんどなく、”いつも明るいうえたさん”とよく言われる。実は短気なので、心の内ではイライラしているときもある。勘が鋭い人には「目の色が怖い」、「空気が冷たい」となだめられる時がある。まだまだ未熟だ。

 

私は怒りを口に出したくはない。だいたい、怒るのは疲れる。ただでさえ体力がないのだ。怒ってエネルギーを消耗したくはない。だから、ほとんどの場合は受け流す。厄介な人とは距離をとる。わざわざ「ダメだよ」と伝えるほど、私は優しくはない。

 

だが、我慢には限界がある。『これも人間観察の機会だ』と相手を分析する視線で見つめても、怒りはじわじわと蓄積される。いつかは爆発する。昔は爆発するタイミングを読み切れず引火してしまった。こうなると自分でも止められない。

 

「氷のナイフのようだった」

 

職場で激怒したときに先輩に言われたセリフだ。表情は口角が上がり、目元もたれている笑顔だ。荒っぽい言葉はひとつも言わない。むしろ普段よりも穏やかな声で使う言葉も丁寧だ。「それが余計に怖かった」、表情と口調が変わらないのに目と空気が冷凍庫に放り込まれたように冷たい。ニコニコの印象が強いので、より怖かったとコメントされた。

 

「やくざのキレ方だ」

 

友人には、こんな風にコメントされた。どういう意味だ。私はただ、あげ足をとられないように相手の攻撃する対象をつぶしただけだ。『言い方が悪い』、『その顔はなんだ』と話が脱線されるのを防いだ。それの何が悪いのか。「腹黒い」と笑われた。

 

激怒しても計算高い。これは性分だろう。私は怒りボルテージが限界を超えると、体温も血圧も下がる。直前までカッとしていた頭が氷の入った水をバケツいっぱいかけられたかのように冷え切る。すると、思考が研ぎ澄まされる。ただ怒りは継続中なので、考える方向が危ない。「どう心を折るか?」という思考になる。

 

おそらく、幼少期から人生トラブルの嵐だったので『冷静さを失ってはいけない』、『熱くなった方が負ける』という心得が染みついているのだろう。どんなときも最後の冷静さは無くさないよう、脳がカスタマイズされている。

 

ちなみに最も職場で激怒した対象である、当時の上司だった相手の心は粉砕されなかった。代わりに、その後は理不尽な対応をされることは無くなった。目線をそらされるようになったので、もしかしたら心を折ってはいたのかもしれない。退職するまで平和だったので、こちらに不利益はなかった。

 

このように怒りで状況が改善するときもあるが、逆に悪化する場合の方が多い。自分の精神衛生のためにも、怒りのトリガーが引かれる前に原因をなくす対処を心がけている。

 

まずは怒りを相手に伝える。我慢をするから爆発する。だから、イラッが3回を数えたタイミングで「困っている」と訴える。相手が聞き入れやす言い方は選ぶが、言いたいことは言う。ほとんどの人は怒りにつながる言動を改めてくれる。その結果、離れていく人もいるが心の安定には変えられない。

 

まれに逆ギレされることもある。こちらが困っていることを喜ぶ人もいる。そういう人は弱みを突く。

 

私は本人に「困っている」と伝える前に、情報と証拠の取集を終わらせている。相手の弱点をつかんだ後に訴える。だから、あまりにひどい対応をされれば反撃に出る。職場でも、組織でも、まとめ役がいる。または相手が逆らえない人に相談する。「困っています」と非難も悪口も言わずに状況だけを伝える。尋ねられた時のために証拠は持参しておく。先に出すと印象が悪くなる可能性がある。聞かれてから出すのが無難だ。

 

それでも状況が変わらない場合は環境を変える。どうしても変えられないなら、触れる時間を減らす。もちろん、対抗材料の取集は止めない。我慢するだけだとストレスがガンガンたまる。不思議と『我慢は今だけ』と思うだけで、ストレスのたまりが緩やかになる。

 

『怒りを感じるのは、自分が未熟だからだ』

『もっと広い心を持て』

『未来で感謝する日も来る』

 

否定はしない。だが、怒らせた相手に言うセリフじゃない。それは怒りを抑えた人の言うセリフだ。他人を激怒させた人間が言い訳に使う言葉じゃない。なぜ激怒中の人の怒りを更に燃え上がらせる発言をする人がいるのか? しかも、こういう発言をする人に限って怒りっぽい。こういう自分を棚上げタイプは反面教師にするしかない。

 

怒りの感情は劇薬だ。自らを奮い立たせる元にあることもあれば、破滅への入り口になることもある。どちらにしても気力、体力が大幅に減る。怒りのトリガーは気楽に引くものじゃない。

 

怒りは制御するもの、

踊らされるのは危険だ。

怒りに意識を乗っ取られれば

操られていることにすら気づけない。

 

 

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