予定を守らない
2019年12月15日 自宅
目が覚めた。
今日の体調は微妙だ。
良くもないが、悪くもない。
いつも通り、痛みとめまいが襲ってくるだけだ。
今日は予定がある日だ。
しかも、外出で帰宅まで5時間はかかるだろう。
悩ましい。
この体調なら予定を済ませ、自力で帰れるだろう。だが、その後がまずい。これまでの経験から逆算すると、90%の確率で高熱が出る。これまでなら、気にもならなかった。1週間以上寝込まない限り、受け入れられるレベルの話だ。どうせ、家でじっとしていても熱は出るのだ。数日ほど悪化するのは、誤差でしかない。
けれども、今は違う。
お腹の中に命を抱えている。
妊娠中に高熱を出すのは、胎児の成長に良いはずがない。しかも、今は妊娠初期だ。心臓や脳をつくっているタイミングで高熱でダメージを与える。体調が悪化すれば、栄養や酸素の供給にも悪影響が出るだろう。どう考えても、避けるべき事態だ。
悩んだ末、朝一で断りの連絡をした。
快く受け入れ、お大事にとの言葉をいただいた。
ありがたい。
約束を守ることは大事だ。
だが、世の中にはもっと大事なことがある。
だいたい、人生は思い通りにはならない。トラブルは突然、襲ってくる。どれほど努力しても、無理な時は無理だ。災害、事故、病気など、人生は予想外に満ちている。
ここで、日ごろの行いが活きてくる。普段から信用される言動をしていれば、約束を破ることになっても受け入れてもらえる。逆説的だが、普段キッチリと約束を守っていると何も言われない。むしろ、よっぽどの事態だと心配されることも少なくない。
だが、私は身体の調子がよめない。次の日に目が覚める保証すらない。どうしようもない理由で約束を破る確率が高い、元気な人よりも圧倒的に。最大限に約束を守るが、信用を失うレベルで守れない時期もある。ならば、どうするか?
根回し
最初から、しっかりと伝えておく。
「病院に何か所も通うほど、体調がよくありません」
「免疫系の難病で原因も、治療法もわかりません」
「意識が数日ない時もあります」
「それでも、かまいませんか?」
もちろん、体調が悪いと伝えた為にチャンスが無くなることはある。だが、信用を失うリスクに比べたら、あまりに軽い代償だ。だいたい、この方が相手への迷惑を最小限にできる。私が欠席する可能性が、相手の計画に組み込まれるからだ。連絡なしや、前情報なしのドタキャンが一番困る。飲食店のスタッフだった時に学んだ。
予定は、あくまで予定だ。
すべてをかけて、守るものではない。
だが、周りへの心配りと
申し訳ない気持ちは忘れちゃいけない。
約束は守るものだ。
だが、何事にも例外は存在する。
約束も例外じゃない。
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