歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】どこで詰まっている?

どこで詰まっている?

 

2020年1月8日 自宅

 

私は今、心がべっこりへこんでいる。

こういうときは読書だ。

 

積み本の山々から1冊を選んだ。書籍『「%」が分からない大学生 日本の数学教育の致命的欠陥』を手に取っていた。私が頭にずっと悩ませている、よむ力を身につける方法のヒントになりそうだ。なにより新書なので、寝転んでいても読みやすい。

 

ベッドでだるだるしながら、ページを開いた。

 

うん、ひどい。

そうか、そんなにひどいのか。

 

自分が予想していた以上に状況はひどかった。なぜ著者である芳沢光雄氏が、%という記号を題名に使ったのかも理解できた。%が分からない、これはある問題を抱えている。

 

グラフや表の情報を読みとれない。

 

%が分からなければ、グラフの表示だけでごまかされてしまう。例えば、棒グラフは目盛りの数値を変えるだけで、実際の数字よりも少なく感じさせることも、多く感じさせることもできる。色を変えるだけでも、与えるイメージを変られる。折れ線グラフ、円グラフも同じだ。人間の目の錯覚を利用すれば難しくはない。

 

この人間の弱みを補ってくれるのが数字だ。どれほど目をくらまされても、電卓をポチポチ叩いて計算すれば、事実に近づくことができる。公表された数字がウソだとしても、おかしいと気づける確率が上がる。

 

%が分からなければ、お金をだまし取られる可能性もある。消費税を多めにとられても、%が分からなければ気づくことすらできない。銀行の利率も、ローンの金利も、株の分析も、どれでも簡単に騙されてしまう。

 

数字が分からないのは、恐ろしいことなのだ。

 

ふと、思考を立ち止まらせて考えた。

なにが理解できなくて、%が分からないのだろう?

 

小学校の数学だ。

おそらく、割り算で詰まっている。

 

学生時代に友人の勉強を助けていた。見事に学年関係なく、数学が苦手な子が多かった。小学校、中学校、高校、どこでも変わらなかった。そして、全員が例外なく割り算ですっ転んでいた。

 

解答の傾向だが、+と×の問題よりも、-と÷の問題で不正解が多かった。もしかしたら、人間の頭は増やすことは理解しやすいが、減らすことは理解が難しいのかもしれない。人にはモノが減ることを恐れる心理が生まれつき備わっている。減らす計算が苦手だとしても、不思議ではない。

 

%が分からない、この解決策はひとつだ。

小学校の数学からやり直せばいい。

 

人にバカにされるのが嫌だ?

小学生用の問題集を買って、自主学習をすればいい。

 

私は半分ほどしか学校に通っていない。結果、ほぼ独学のようなものだ。おかげで、知識が穴ぼこだらけである。だから、分からないことがあったらどこまでも戻る。現在も子供向けの数学、社会、理科、国語、英語の本で勉強している。岩波ジュニア新書には、よくお世話になっている。受け入れてくれる場所があるならば、子供たちにまじって小学校から勉強をやり直したいぐらいだ。

 

道に迷ったら分かる場所まで戻る、これが基本だ。現在地が分からなければ、いつまでも迷うはめになる。この原則は勉強でも、仕事でも、人間関係でも何ひとつ変わらない。自分の未熟さにへこむことも多々あるが、分からないままよりはいい。

 

書籍『「%」の分からない大学生』は、基本の大切さを改めて教えてくれた。適当に選んだのに、よむ力を身につける方法のヒントだらけだった。いい本に出会えた運に感謝である。アリガトウ。

 

 

柱もなく家は建たない。

 

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