歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】流血よりもネットエラー

流血よりもネットエラー

 

2020年2月1日 自宅

 

 「八つ当たりするな」

 

おっしゃるとおりだ。

申し訳ない。

 

今日はネットがつながらない。ぶちぶちと接続がきれ、つながっていない時間の方が長い。これが無線接続なら、まだ納得ができる。だが、わが家が利用しているのは有線接続だ。

 

 私は現在、体調が悪すぎて動けない。

 

普段は動けるのか?

 

訂正する。

普段から、あまり外出ができない。

 

だから、ネットがつながらないと困る。

ブログ更新ができない。

 

住んでいる建物が古いので、配線設備が貧弱なのだ。業者の方に相談したが、引っ越する以外にネットが安定する方法がない。そして、私に引っ越しをする体力は未だない。苦し紛れに格安SIMを契約したが、こういう時に限ってすごく遅い。奥の手があるとはいえ何度も使えない。

 

ちなみに奥の手はふたつある。傷む身体を引きずって喫茶店のネットを利用するか、スマホとデスクトップPCをデザリングでつないでデータ送信するかだ。喫茶店に行く方法は、出かけた後の体調悪化が恐ろしい。スマホは大容量データの契約をしていないので、あまり繰り返すと請求書の金額が万単位になる。どちらも、出来れば使いたくない最後の手段だ。

 

この焦りが態度に出ていたようだ。

パートナーに怒られた。

 

「ネットがつながらないのは、俺のせいじゃない。俺に文句を言っても仕方がないだろう」

 

その通りだ。パートナーが悪いわけじゃない。相手が文句だと感じるほど、言葉がきつくなっていたようだ。モウシワケナイ。

 

「いちいち、俺を頼るな」

 

すまない、それは断る。

 

プロバイダーを通さずにインターネットをつなげられる技術を持つ人を頼らずに、誰を頼れというのだ。目の前にプロもどきがいるのに、サポートセンターへ連絡する気にはならない。パートナーに聞いた方が圧倒的に早い。こんな生活を10年以上したおかげで、助けを求めるのがうまくなった。のび太君がドラえもんに泣きつくノリである。

 

その後、パートナーの尽力により無事ネットがつながった。ブチブチとぐちを言われたが、頼るのをやめる気は欠片もない。通販で好物を注文するので許してほしい。捨て台詞を置いて、パートナーは出かけていった。

 

「流血して救急車で運ばれても落ち着いているのに、なんでネットがつながらないくらいでパニックになるんだ。わけがわからん」

 

一言でいえば、慣れである。

流血には慣れているが、ネットエラーには慣れていない。

 

ケガや病気などで血を見るのは慣れている。流血にともなう痛みも、線維筋痛症などの症状で慣れっこだ。血の色も体の痛みも、私にとっては日常のようなものだ。グダグダ騒ぐことじゃない。

 

だが、ネットエラーは違う。ネットエラーは毎日のようには起こらない。おまけに、ブログ更新ができないなどの時間制限がある。流血しても寝てればいいのとは、緊急度に差がある。

 

普通は逆じゃないか? 

 

私に普通を求められても困る。歩んだ人生が普通の枠から大幅にズレているのだ。感覚が変わっているのはどうしようもない。普通がない人生は現在も継続中である。なので、私の感覚が普通に近づくことはないだろう。けれども、この点は普通の人と同じである。

 

慣れている状況ではパニックにならない。

 

例えば、会社に遅刻した。言い訳で困る人や焦る人はいても、思考がフリーズするほどパニックになる人は少ないだろう。どんなトラブルであっても、何度も経験した出来事ならば人はパニックにはならない。それが、私にとっては流血なのだ。

 

慣れていないトラブルが襲ってくると、どうしても心が乱されやすい。 パニックになって失敗、状況が悪化することもある。心の余裕を失い、私がパートナーを怒らせたように誰かに負担をかけてしまうこともある。この悪循環を止めるのは簡単ではない。

 

常に冷静に、そんな風に心がけていても実行はなかなか難しい。うまくいかない時もたくさんある。落ち着いて行動できるよう、最大限に努力する。そして、うまくいかないときはさっさと謝る。もちろん、言い訳はしない。相手の怒りの炎に言い訳という名のガソリンをまくほどの勇気は持っていない。ただ、平謝りである。こちらが悪いのだから。パートナーに謝った回数を、私は覚えていない。

 

 

この3つの言葉を使えるだけで、トラブルの対処は楽になる。

 

「ありがとう」

「ごめんなさい」

 「助けて」

 

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