備蓄にも個性がある
2020年3月14日 自宅
マスクや箱ティッシュ、トイレットペーパーの不足で世間が騒いでいる。あまりにタイミングが悪い。春は花粉症の季節である。年中無休で花粉症に苦しんでいる人は少ない。これから購入しよう、そのタイミングでこの騒ぎだ。嘆きのコメントをいくつも目にした。
ちなみに、うちは問題がない。3か月分ぐらいの備蓄があった。理由は簡単だ。免疫の病気持ちに油断できる時期はない。常に警戒、インフルエンザなどが流行すれば要警戒、この差しかない。マスクがお出かけ時に必要で、体中が痛いので気軽に買い物ができない。だから、多めに買い置きしていた。ティッシュペーパーや箱ティッシュも同じ流れだ。トイレットペーパー24個入りを持つと腕に激痛が走る。「紙が切れた、買ってくる」、なんて手軽な対応はできない。通販で多めに注文して自宅で受け取る。この習慣が我が家の平和を守った。
現状問題はない。
だが、不安になった。
『このタイミングで災害が襲ってきたら、大丈夫なのだろうか?』
家にある避難バッグをチェックした。
少し買い足す必要がありそうだ。
私は避難所で過ごす自信がない。喘息もちで、きついアレルギー体質だ。避難所の環境に耐えられるとは思わない。よどんだ空気や舞い上がるホコリに発作が起きるだろう。避難所の共同生活でゴホゴホと咳をする。私の身体も耐えられないが、咳のうるささに周りも耐えられないだろう。寝たきりのときは、家で死ぬ覚悟を決めていた。歩けるようになったので、安全な場所に移動ができる。それでも、避難所以外の選択をするしかない。
なので、自前で食料や水を確保する必要がある。生活用水は水道水を貯めておけばいい。問題は飲料水と食料と薬だ。感染症でモノの流れが滞る。その可能性は考えていなかった。今の量だと少なすぎる。種類も足りない。幸いなことに、通販サイトでもマスクなど一部の商品以外の値段は上がっていない。今ならば、さほどお金をかけずとも準備ができるだろう。
まずは他の国の情報を集める。感染症の流行は、世界が日本よりも先に進んでいる。どんなものが不足したか。そして、どんなものが売れているのか。調べるうちに、笑いがこらえきれなくなった。売れ行き商品に個性がくっきり表れていた。
イギリスはお茶
イタリアはパスタ
ドイツはサプリと鎮痛剤
エスニックジョークは本当だったんだ。
どんな状況でもティータイムを大事にするイギリス人、修羅場でもパスタをゆでるイタリア人、合理的なドイツ人、ステレオタイプそのままの個性に笑いが止まらなくなった。
笑ったおかげで、不安が吹き飛んだ。そんなつもりで情報収集したのでは無かったのに。思わぬメリットである。同時に、ある事に気づいた。
必要なものは、人それぞれ違う。
例えば、常備薬だ。ドイツ人ではないが、私は鎮痛剤と胃薬とサプリが必須である。鎮痛剤がないとまともに動けず、胃薬がないと消化不良を起こし、サプリがないと栄養失調になるからだ。病気になった時や栄養バランスが崩れた時に飲めばいい健康な人とは、必要な量も重要度も違う。「なくても問題ない」とは口が裂けても言えない。
市町村などが配る防災パンフレットや書籍なので紹介されている避難グッズは、あくまで目安だ。必要なものはそれぞれ違う。他人にとっては無駄なモノでも、その人にとっては必要不可欠なモノもある。掲載されているものを準備して安心ではなく、自分で考える必要がありそうだ。
どれほど荷物が重くても、本を入れることは決定済みだが。
本がない1日など、私には考えられない。
私にとっては、食料以上に本は必要不可欠である。
身体の避難も大事だが、
精神の避難も忘れてはいけない。
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自己紹介でもある記事
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