歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】情報の判断には「なぜ?」3回

情報の判断には「なぜ?」3回

 

2020年4月23日 自宅 

 

 Twitterの投稿がほめられた。

その内容はこれだ。

 

”なぜを3回繰り返すと事実に近づく”

 

例えば、こういうことだ。

 

『健康は保ちにくい』

 

 なぜ、保ちにくいか?

貴重なものだと思わないから。

 

なぜ、貴重だと思えないのか?

健康は当たり前だと感じているから。

 

なぜ、当たり前だと感じるのか?

健康を失ったことがないから。

 

まとめると、健康を失った経験がないので貴重さに気づけず、その結果、健康を保てなくなる。この文章に矛盾はない。つまり、『健康は保ちにくい』という意見は一理あるという結論になる。

 

 実際に考えるときはもっと複雑だ。

まず最初の「なぜ?」がひとつに収まることは少ない。

 

『なぜ健康を保てないか?』の場合は、老化で健康はいずれ失われるだとか、食べ物のの誘惑に弱いだとか、運動するのは面倒だとか、いくつも回答がでてくる。そのひとつひとつの回答に、同じように「なぜ?」を重ねる。この”なぜを3回繰り返す”方法を、私は情報を判断するときによく使う。

 

ちなみに3回なのにも理由がある。1回、2回では考えが浅すぎる。だからといって、多ければいいってもんじゃない。時間がかかりすぎるし、最初の質問から離れすぎる。

 

『健康はなぜ保てないか?』の締めが『人は過ちを犯し、痛い目を味わう。それでも行動をなかなか変えられない学習能力の低い生き物だから』では、最初の問いから遠すぎるし、救いもなさすぎる。思考回路が極悪なせいか、「なぜ?」を重ね続けるとひどすぎる結論になる。だから、3回ぐらいが私にはちょうどいい。

 

この思考が癖になったのは、おそらく将棋と囲碁のおかげだろう。相手が選ぶ作戦を見抜くためには、相手の考えとその対策を何通りも頭の中で延々と考えなければいけない。私が将棋と囲碁を遊びだしたのは幼稚園だ。段持ちの方々ほど強くはないが、自然と考えられるぐらいには身についている。情報の判断は、これの応用である。

 

情報のウソホントを考えず、ただ信じるのは危険だ。だが、必要な情報をすべて集めるには人の寿命は短すぎる。どこかで、足りない情報を自分の思考で埋めて判断しなければいけない。それができなければ、情報を集めるだけで一生が終わってしまう。”なぜを3回繰り返す”方法も、自分の思考を有効に使う手段のひとつだ。

 

もちろん、間違うこともある。それも計算に入れて、判断を間違えた場合の対策も前もって打っておく。そこまですれば、手も足も出ない状況に陥ることは少ない。ゼロではないのが、人生の手厳しいところだ。それでも、何も判断しないよりはマシな展開が多い。少なくとも、判断ミスから学びを得ることはできる。学ばなければ、同じ失敗をひたすら繰り返す。

 

情報の判断ミスを毎回する。

そんな恐ろしい生き方はごめんだ。

 

だからこそ、私は今日も「なぜ?」を繰り返す。

情報の判断スキルを少しでも磨くために。

 

 

 間違っていたことに気づかない。

これが、最も恐ろしい間違いである。 

 

再びの間違いが約束されているがゆえに。

 

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