最悪が甘すぎる
2020年6月2日 自宅
体調不良の底から少し浮き上がった。なので、毎日の行動の修正中である。これまではベッドの上生活モード、これからはベッドと椅子を行ったり来たりモードである。魚とカエルのような違いである。ベッドという水中から抜け出せたが、まだ離れるには早い。
甘えることなく、日中はベッドを使わない。
これが出来るなら話は早い。だが、私にはちと当てはまらない。いきなり陸上生物になったら、水が無くて乾いたカエルのように瀕死になってしまう。だから、また体調が悪くなる最悪の展開も踏まえて計画を立てる。今回の場合だと、体調が急変して救急車で運ばれて長期入院が考えられる。
こんな風に、常に最悪を踏まえて行動している。よみ間違えると、私は命にかかわる。貧弱体質は生まれつきなので、小学生の頃には最悪を考えるのが癖になっていた。もちろん、最悪の展開への対策も立てておく。
計画が失敗するとき、たいてい最悪の突き詰め方が甘い。だから、今では3回ルールにしている。最初に考えた最悪に3回ダメ出しをする。『獅子は我が子を千尋の谷に落とす』という言葉があるが、私は自分を落とした谷の底から、さらに酷い環境に3回は突き落とす。
これまでの経験を踏まえた考え方なのに、いつかのビデオチャットで「うえたさんは考え方が厳しい」とコメントされてしまった。確かに、厳しい考え方かもしれないが危機対応能力は上がる。
例えば、感染症の流行で今年2月ごろに多かった意見は「感染症はいつ収まるか?」だった。この段階で、私は「3年後に収束しているかも微妙、感染症の大流行の影響による不景気や戦争の可能性アップが心配だ。水害とバッタ被害による食糧不足も気になる」と考えていた。おかげで、今も特に困っていない。逆に、すぐに収まると考えていた人は頭を抱えている。だいたい、科学に夢を見過ぎである。人はまだ世界の1%も解き明かせていない。
前向きな考え方はピンチな時ほど助けになる。だが、最悪を考えない前向きはただの考えなしだ。命綱や保護ネットなしで綱渡りしている人のように、足を滑らせれば大けがをしてしまう。運が悪ければ、命を落とすこともある。私は痛い思いをしたくない。だからこそ、どれほど悪く考えすぎだと言われても、自分を谷底に落とす行為をやめる気はない。それが、ベッドから離れられないカエルの生存戦略だからだ。
最悪から逃げるものは、
いつか現実に追いつかれる。
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