歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】家族は永遠ではない

家族は永遠ではない

 

2020年6月20日 自宅 

 

「次でいいか」

 

これで、後悔した人は多い。

 

 

今年、登場した言葉で予測できたものがある。このネーミングになるとは思わなかったが、絶対に増えると思っていた。

 

コロナ離婚

 

世の中が暗くなると争いが増える。個人・組織・家族、すべてにおいて例外はない。いや、争いが増えるというより、本質がイースト菌を入れた後のように膨れ上がる。良いパン生地も、悪いパン生地も、イースト菌で膨らむという現象は変わらない。信頼が築かれていた家族はより仲良くなり、問題があった家族は崩壊する。

 

特に、今回は死と貧困のリスクが同時に襲いかかった。このプレッシャーに耐えるのは平常時でも厳しい。ちなみに、他からの評価や普段の仲の良さはあまり関係ない。耐震構造バッチリの建物が水害で脆く崩れ去ったように、どれほど仲が良くてもピンチに豹変する人はたくさんいる。大事なのは表からはみえない人間関係の土台だ。修羅場にならないと分かりづらいのが困りモノである。

 

外れてほしい予想だったが、そういう予想に限ってよく当たる。コロナ離婚は流行語大賞になりそうなほど激増中だ。しかも、世界レベルで。

 

家族は後回しにされやすい。営業職のとき、同僚の離婚経験あの多さにはとても驚いた。理由のほとんどは仕事優先の結果だった。離婚していなくても、別居や家庭内冷戦も多かった。人間関係のプロですら読み間違えてしまう。この特徴があるゆえに。

 

いつでも会える。

 

ビジネスの交流は約束して会うことが多い。必ず会えるとも限らず、それゆえに会えた時は全力投球だ。毎日、交流する相手でも「何を言ってもいい」という気持ちにはならない。ブラックっ企業ですら、どこかに期間限定という前提がある。

 

だが、家族はずっと傍にいると思いがちだ。人の命は永遠でない。それでも、二度と会えなくなるかもという感覚はない。言い損ねたことや言い過ぎたことがあっても『次に会った時にフォローすればいいや』と考えてしまう。おまけに、この次が引き延ばされがちだ。そして、取り返しがつかなくなってから悔やむ。『言葉にすればよかった』と。もう、遅すぎるのに。

 

私は一期一会を基本に生きている。もちろん、家族も含めてだ。そう思えるようになったのは苦い体験があるからだ。電話で話したばかりの母が、その数時間後に亡くなった。あの日のショックは今でも忘れられない。人は転んだだけでも、打ち所が悪ければ命を失う。年齢も健康状態も貧富の差も個人レベルでは何の意味もない。1秒後に生きている保証すら、誰にもできないのだから。

 

先のわからぬ命よりも、人間関係はもっと壊れやすい。たった一言でつなぎとめられることもあれば、二度と会えなくなることもある。大事な話ほど、一度タイミングを逃すと言いづらくなる。何でも思いついたまま話すのはトラブルの元だ。だが、大切な相手への言葉は惜しまない方がいい。もしケンカになったとしても、だ。

 

言わなきゃよかった後悔よりも、

もう言えない後悔の方が重いのだから。

 

 

家族ほど差が出る関係はない。

 

ダイヤモンドより硬くもなり、

木灰より脆くもなる。

 

 

 自己紹介でもある記事

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