動く前に観察する
2020年7月14日 自宅
ゆっくり観察できる。
過去思えば、ぬるくなったものだ。
体力を温存する。
『体力を増やすよりも、体調を崩さないことを優先に』、医師たちに繰り返し忠告されている。この前、「コロナ太りで10キロ太りました」と医師3人に伝えた。どこの医師も減量の指導がなかった、標準体重を上回っているのに。むしろ、もっと食べてくださいと看護師さんにまで言われた。ワケガワカラナイ。
朝、日光に当たる。
ラジオ体操をする。
1日3回、ご飯を食べる。
平均未満の行動を報告するだけでも、「頑張ってますね」と微笑まれる。とても、いたたまれない。『どんだけ貧弱な認識なんですか』と叫びたくなる。だが、返る応えが怖くて口に出せない。ちょっと体調を崩すと、また修羅を背負った笑顔が降臨する。回避するためには、体力の消耗を抑えた生活をするしかない。
思い立ったら、すぐ行動する。
考えながら、動き続ける。
動いてから、考える。
昔の意思決定はこうだった。今は違う。状況をしっかり観察して、情報を集めてから行動する。行動するまでの時間がとても長くなった。正直、もどかしい。やりたいと思った瞬間に動きたくなる。それをグッと堪えるのも気力がいる。過去と同じような行動を選びたくなる。けれども、その誘惑に乗ることはない。
なぜならば、優先順位が変わったからだ。
生きるか死ぬか。秒の判断を繰り返さなくてはいけない状況があった。相談できる相手が誰もいない。調べる方法もない。目の前にある現実と頭の中の知識だけで対処を続ける。フラフラの身体で倍以上も年上の相手に。しかも、あっちは一人じゃない。それが、私の日常だった。体力を温存に意識を割く余裕はない。ただ、この場を取り繕うのに必死だった。
今は多少長めに考えても警察沙汰にはならない。フラフラな身体は変わってないが、十分な睡眠と栄養がとれている。痛みを軽くする薬や咳を止める薬もある。最速で決断をしなければいけない環境じゃない。それに、昔よりも体力が落ちている。抱えている病気も増えた。結果、体力温存の優先順位が10位以下からTOP3に入れ替わった。
だから、動く前に必ずじっくり観察するようになった。観察で情報収集、それを元に調べ物、集まった情報を分析してから決断する。そうすれば、行動を最小限にできる。手段である情報収集に熱中しすぎて、決断のタイミングが遅れる危険性があるが。情報が足らなくて失敗を繰り返し、体力を無駄づかいするよりもよっぽどいい。
時代の変化が激しいせいか、どうも早さが称賛されやすい。早い決断がいつも最適だったわけじゃない。お酒を熟成させるように決断を保留した方がよい場合だってあった。保留すると決めることも決断と言えるかもしれないが。情報が足りなくても動くこと、機がくるまでジッと動かないこと、ちょっとずつ動きながら調整すること、いろんな行動パターンを選ぶことができれば取り返しのつかない判断ミスは減る。
現状、私に最適なのは動きを最小にすることだ。
動きを最小にするため、観察に時間をかけている。
過去に比べれば、平和な日々だ。
病院に行く前に情報を集める。
良い治療を受けたければ、下調べは必須である。
けれども
お腹に包丁が刺さっていたら、119番だ。
迷う余地はない。
自己紹介でもある記事
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