歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】病院は情報の宝庫だ

 病院は情報の宝庫だ

 

2020年7月21日 病院

 

「非接触体温計は結果がよく変わりますよ」

 

私が不器用なせいじゃなかった。

 

 

精神科の診療室だ。前回、診察を受けてから起きた出来事を主治医に報告する。今回は非接触体温計の話で盛り上がった。病院でも導入してすぐは検温結果が安定せず、看護師さんも困ったらしい。すぐに使いこなせたパートナーが器用だったのだ。うまく測れなかった私は平均だった。帰宅したら、失敗をからかった報復をすると誓った。

 

健康がらみの雑談を診察時によくする。これができるのは貧弱体質のおかげだ。通っている病院はどこも患者が多い。ひとりの患者に多くの時間は使えない。だが、私は医師がめったにいないと口にするほど体がおかしい。ちょっとしたことで命がピンチになる。なので、一般の患者よりも詳しく状況を聞かれる。1か月の体調報告に、自分が抱えている症状に係わる健康情報を紛れ込ませる。そうすると、さらに詳しい情報が手に入る。間違いがあれば訂正してくれる。

 

情報が手に入るのは診察室の中だけではない。壁に貼られた張り紙はいつも最新の医療情報だらけだ。製薬会社や医療機器の会社などの営業さんが置いたパンフレットなども読める。病院に持ち込む冊子なので詐欺まがいは少ない、ゼロではないが。内科と精神科に通院しているので、話題になりそうな健康系の情報は抑えられる。

 

待合室のうわさ話もいい。私は一人で病院に行く。そして、待ち時間はスマートフォンで電子書籍を読んでいる。だが、みんながそうじゃない。感染症の流行で雑談する人は減ったが、まったくいないわけじゃない。待合室で雑談する人のほとんどは病院慣れしている人だ。病院にめったに来ない人は不安が強いので、じっとり黙っている場合が多い。病院慣れしているということは、簡単には治らない病気持ちとその関係者だ。健康の情報に敏感な人が多い。スマートフォンで文字を読みながら、ひっそりと耳を動かすだけで知らない情報が集まる。

 

毎月のように病院に行くのはしんどい。最近は通院の時ぐらいしか外出しないので体力がさらに落ちた。病院までの道のり、ゆっくりと15分ほど歩くだけで脈拍が100を超える。けれども、通院なしにはできない。行くしかないなら、通院のメリットを最大限に活かそうと思った。その結果が、医療情報の収集だった。

 

情報収集と思えば、通院の日も楽しい気持ちで迎えられる。病院を超える医療情報の宝庫は一般人にはないのだから。書籍やインターネットとは違い、疑問への答えが秒で返ってくるのも魅力的だ。

 

貧弱体質だからこそできる、情報収集法だ。

 

 

弱いカードなんてない。

 

どんなカードも

熟練の使い手は最大限に活かす。

 

カードが弱いのではない。

使い手が弱いのだ。

 

 

 

 自己紹介でもある記事

www.ayube.jp

 

↓ ランキングに参加中です。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村