歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったり生きる』

令和最初の日は、文章道の険しさに立ちすくんだ

 

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令和最初の日は、文章道の険しさに立ちすくんだ

 

「決めた」

 

今度は、悩まなかった。

 

「平成最後の日は、天狼院書店の池田さんに紹介してもらった、未読の本を選んだ」

「ならば、今回は逆にしよう。選ぶのは何度も読み返した、令和に関わりのある本がいい」

「そんな本は、1冊しか持っていない」

 

令和最初の日に読む本は、あっさりと決まった。

 

私は本が好きだ。最近は、1日1冊ペースで読んでいる。そんな私にとって、令和最初の日に読む本を、いい加減には選べない。その真剣さとは裏腹に、読む本はあっさり決まった。この時代の節目に、歴史関連の本以外を選べなかった。どの歴史の本にするかも、頭にぱっと浮かんだ。万葉集、ではない。

 

お恥ずかしながら、我が家には万葉集の本が無い。元号が変わる前に買っておけばよかったと後悔したが、無いものは仕方がない。代わりに、同時代に歴史に現れた古事記を題材にした作品『古事記が教えてくれる天命追求型の生き方』を選んだ。

 

『古事記が教えてくれる天命追求型の生き方』は、神話が「本当にあったことか、どうか」を語る本ではない。千三百年前に日本中から集められた神話が「日本の歴史にどれだけの影響を与えたか、そして現代人が学べることはなにか」を語る本だ。

 

『古事記が教えてくれる天命追求型の生き方』は語っている。日本人が大切にしてきた心は、素直、決断、思いやりだ。素直な心で、ありのままに現実をみる。困難に立ち向かうと、決断する。思いやりの心で、すべてを大事にする。この3つが、大和心だと語られていた。この本をはじめて読んだ時、ありのままという言葉が、矢のごとく心を貫いた。素直な心を持てているだろうか、いや持てていない。それならば、自分は現実を、ありのままに観ていないんじゃないか。

 

私は反省した。そして、知識や経験で考えるのをやめた。まずは、あるがままに事実を観ようとする。事実を観た後に、知識や経験を加えて、情報に変える。クッキーに例えるならば、小麦粉やバターなどの材料、知識や経験は砂糖などの調味料、情報は焼きあがったクッキーだ。

 

”ありのままに観よう”という考えに切り替えたら、人間関係のトラブルが一気に減った。家族との意見の食い違いは、驚くほど減った。ふわふわ毛の猫が水浴びした後、ほっそりするぐらいの差だ。

 

スキップしたくなるような結果に、私は喜びを抑えられなかった。他にも得られる知恵はないかと、何度も読み返した。そして、決断と思いやりの大切さも学んだ。それで、止まってしまった。

 

まだ、学べることがあるはずなのに

自分にはわからない。

 

読むのを、やめるしかなかった。自分が成長しないと、これ以上の学びを『古事記が教えてくれる天命追求型の生き方』から得ることができないと、察したからだ。それが3ヶ月前の話である。

 

令和最初の日に、再挑戦する。

 

まだ、早すぎるかな。

 

だめなら、また読めばいいさ。

 

ほとんど負け戦の気分で、最初のページをめくった。

 

予想に反して、新たな学びを得た。まさかの勝利である。だがそれは、苦い勝利だった。今回の読み返しで得たのは、道という生き方だ。

 

全戦全勝の、だれも勝てない存在になっても終わりではない。今の自分を超える挑戦は、人生が終わるまで続く。柔道、剣道、弓道などの武道、茶道に華道に香道など芸術だけでなく、すべての生き方に道がある。そんな、考え方だ。

 

私が道の生き方をするならば、文書道しか思い浮かばない。ここで、気づいてしまった。毎回、「昨日の自分を超える」という想いで、文章を書いていただろうか。とても、肯定はできなかった。文章力を上げたいと願っていただけだ。自分の甘さが、恥ずかしくなった。

 

今の私に、文章道は月のごとく、触れることすらできない存在に思えた。だが、永遠にたどり着けないわけじゃない。時間をかければ、失敗を乗り越え月面着陸をしたアームストロング氏のように、踏みこめる可能性は0じゃない。少なくとも、今の自分のダメさに気づけた。

 

令和最初の日に粉々になりそうなダメージを食らうとは、思ってもみなかった。穴を地下60Kmまで掘ってマグマに飛び込みたいほど、居たたまれない気分だ。それでも、『古事記が教えてくれる天命追求型の生き方』を選んで良かった。

 

一生の目標ができた。

 

文章道はエベレストのように険しく、どれだけ歩んでもゴールはない。だからこそ、ずっと楽しめる。人生最後の日に、エベレストを制した登山家のように、いい笑顔で旅立てそうだ。

 

そんな未来を描かせてくれた『古事記が教えてくれる天命追求型の生き方』と著者の白駒妃登美さんには、感謝の言葉しかない。令和最初の日に、素晴らしい贈り物を頂いた。

 

「ありがとうございます」

 

 

 

天命追求型の生き方

天命追求型の生き方

 

 

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