歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

『病院スクランブル』冷静さというメガネ拭き

冷静さというメガネ拭き

 

2019年4月13日 自宅

 

目が覚めた。朝の健康チェックから分析すると、体力が半分ほど戻ったようだ。体調が戻ってきたことは喜ばしい。しかし、戻った理由にはげっそりする。それだけ気候の変化と、父が帰宅していたトラウマのダメージが大きかったということだ。気づきたくない事実を見ないふりできないのが、自覚型多重人格の難点である。

 

「もし記憶喪失になりイチから人生をやり直すとしたら、どの能力を残したいか?」私は迷わず、冷静さをとる。命の危機やら、社会的危機やら、いろんなトラブルに遭遇した。そんなトラブル時に最も役に立ったのは冷静さである。冷静さがなかったら、夜道で襲われた時に暴漢を撃退することも、借金背負い込みをスルーすることもできなかった。運に助けられた点も多かった。だがパニックに陥っていれば、強運が発動するまで持たなかった。状況判断するにも、対抗策を練るにも、逃走経路をよむにも冷静さは必須能力である。

 

残念なことに、冷静さは鍛えにくい能力である。もって生まれた性質がトラブルで磨かれて伸びる能力だ。そのうえ命の危機に陥っても、どん底を味わっても冷静さが皆無な人も存在する。運だけで一生乗り切れる人もいるが、ほとんどは途中で破滅する。

 

「覚悟を決めろ」「決断が大事」と言っても、冷静さ0の判断はたいてい失敗する。しかも大失敗をよびやすい。修羅場の人の多くが普段なら騙されない話にひっかかるのは、冷静さがないからである。大きな決断には勢いが必要なときもある。しかし頭の中に冷静さのかけらが一つもなければ、失敗は約束されている。思考が感情でくもっていては、判断もブレる。メガネ拭きでレンズがよく見えるのように、冷静さで物事をはっきり見抜く眼を取り戻す必要がある。

 

くもった眼鏡では、ぼやけた景色しか観えない。

 

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