小さいモノほど大きい
2020年2月8日 自宅
最近、新聞を読むたびに思う。
投資信託をすすめる記事が多い。
ついでに、思う。
手数料を細かく書いている記事はない。
どう考えても、罠でしかない。
買付手数料が無料、なんて文字をみて手数料がゼロだと勘違いする。そんな甘い話はない。管理などの費用がかかる。これは、買った時より価値が下がっても払わなければいけないお金だ。投資信託で利益を出そうと考えたら、手数料の計算はかかせない。
「全体からみれば、手数料は小さな金額だ」
「手数料なんか気にしなくていい」
こういうタイプは、お金を失う。逆に生活に余裕がある知人は全員、お金を大切に使う。いくら持っているかは関係ない。なんとなくのお金を一切使わない。手数料などの計算もキッチリしていた。
お金の管理はダイエットによく似ている。ダイエットで最も重要なのは食事の管理だ。特に一口サイズの食品が成否を分ける。なぜならば、ピザやフライドチキンなどの高カロリーをとったことは罪悪感と共に覚えていても、クッキー1枚やキャンディー1個などのカロリーは覚えていないからだ。覚えていないカロリーの蓄積は恐ろしい。何気なく食べていたら、簡単にピザのカロリーを超える。おまけにダラダラ食べるので、いつまでたっても満腹にならない。一口サイズを軽くみた瞬間に、ダイエットの失敗は確定する。
同じように、万単位の出費は覚えていても、100円単位の出費は忘れやすい。1日300円の無駄づかいでも、1ヶ月30日で計算すれば9,000円の出費だ。
投資信託の手数料はもっと怖いことになる。管理費0.15%なんて低い数字だって安心はできない。100万円でも年1,500円だ。普通預金の利率の10倍はある。しかも、手数料の一部でしかない。おまけに、利益が出れば税の支払い額が増える。利益から20.315%を税金でもっていかれる。利益の額によっては、健康保険や年金などの支払額が増える。
こんな風に、利益が出たとしてもお金が飛んでいく。油断をしたら、一瞬で利益はゼロどころか損失に転じてしまう。お金を失う人の特徴は、儲ける事ばかり考えて防御が甘いのだ。手数料や税金などに気を配らずに、安定して稼ぐことなんてできない。
お金を守るコツは、小さいお金をバカにしないことだ。そういうところから、生活の崩壊は始まる。『1円を笑うものは、1円に泣く』、この言葉は1円が足りなくて泣くのではない。小さなお金を軽くみた結果、1円のお金に困るほど貧しくなることを現している。この世に、油断していい出費はひとつもない。小さなモノほど影響は大きいのだ。
小さなモノは気づかれにくい。
だからこそ、
問題の根が隠れやすい場所でもある。
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