思考を掃除する
2019年6月28日 自宅
目が覚めた。身体の痛み、頭のぼんやり度、寝汗の多さ、どうやら中の下の体調のようだ。神棚のように飾られているフィギュアやぬいぐるみの一角に「おはよう」と挨拶する。ちなみに部屋に誰もいないときでも、帰宅時は「ただいま」と一声かける派だ。身支度を整え、まず最初にするのは今日の予定づくりだ。日によって、昼間になったりパジャマだったりする。病人に規則正しい生活は高望みだ。
「忙しくて朝、時間がない」
「急に予定が入るので作っても無駄」
「覚えているから必要ない」
書かない意見にも理がある。朝は約束前だと忙しない。交流する機会が多い人は、スケジュール帳に書ききれないのに追加で予定が入る。そ忘れること無く、すべての予定を記憶できる人もいる。それでも『やることリスト』を私は面倒くさがりだからこそ続けている。なぜか?
効率的だからだ。
日々の体調のアップダウンが激しいので、毎日同じように時間は使えない。できる作業もマチマチだ。記憶が飛ぶ場合もある。いちいち「今日する事はなんだっけ?」と悩んでいたら貴重な時間がみるみる減っていく。思考するエネルギーがもったいない。だから考えなくてもいいように『やることリスト』で確認する。
『やることリスト』と言っても大したことはない。PCもスマホも使わない。メモ帳ですらない。広告の裏などA4用紙を4つ折りにしたサイズの白紙に、単語でやりたいことを書くだけだ、最大限に手抜きで。銀行振り込みが2件で期限が11月15日なら、”銀振2(11/15)”とか書く。学生時代に手首が痛かったので編み出した技である。すべてオリジナル略語なので貸せないノートしか出来あがらなかった。提出用ノート以外は自分がわかればいい、というスタンスだ。本人が適当なので略語に法則はなくコロコロ変わる。おかげで機密保持レベルは自然と高くなった。わざとではない。
記憶というのは、意外と脳の容量を占領している。長期的な記憶ならいいが、予定が終了すれば覚えておかなくてもいい事でキープしておくのはムダヅカイが過ぎる。瞑想がいいと言われるのは、思考を極限に減らした空白時間を作ることで脳がリフレッシュする効果もあるからだ。普段から思考に余裕をもつことを意識するだけでも、疲労度を抑えられる。メモリ容量があるスマホと同じで、容量に空きがあると操作スピードも安定する。机はスッキリしている方が作業がしやすいように、思考も雑念がない方が効率がいい。瞑想が大掃除なら、『やることリスト』は整理整頓である。
疲れは3種類ある。
肉体、精神、そして脳だ。
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