ストレスは血液にも影響あり
2019年11月12日 病院
「足りていませんね」
やっぱり。
わかっていた。
今日は月に一度は通っている、精神科の日だ。定期的に血液検査と、栄養補給と、運動の指導を受けている場所でもある。まさか内科でなく、精神科での血液検査が多くなるとは。世の中は予想外でいっぱいである。
先月した血液検査の結果が返ってきた。基準値以下の数値が増えていた。前回、基準値以下だった数値はより悪くなっている。先生も、私も苦笑いだ。
なぜ、驚いていないのか?
お互いに予想していたからだ。
先月は、生活のリズムが大きく変わった。新しい出会い、新しい環境、10月までの生活習慣との調整、ドタバタだった。生活のリズムが変われば、健康な人だって疲労がたまる。貧弱体質の私の体に影響が出ないはずはない。
体調も悪かったが、それ以上に精神のバランスが安定しなかった。なかなか信じてもらえないが、私は人付き合いが苦手だった。今でも得意ではない。「面白い冗談だ」と爆笑されるが、自分の中では真実である。
営業職の人格が完璧に演じているだけで、本体は緊張で半泣きだ。ゆるキャラのひこにゃんのように、周りにはニコニコに見えるが、着ぐるみの中でヘロヘロしている。自宅に戻ると、炎天下で8時間以上着ぐるみだった中の人のようにぐったりしている。しゃべれるタイプの口下手である。そんな生き物が新しい場所で平気なはずがない。
血液というのは、体調の変化に敏感だ。特にストレスは栄養素を多量に消費する。私は栄養吸収能力が弱い。重い貧血の人用の鉄分の錠剤を毎日飲んでいるのに、半年たっても元気な人の半分にも届かない。
ストレスは栄養素を消費するだけでなく、吸収力も落とす。今回の血液検査でもバッチリ悪化していた。ちなみに最初の検査の時は「患者さんの血液検査をふやして3年ほど、その中でもめったにみない数値ですよ」と主治医にコメントされた。出会って1ヶ月目の診察で、精神科医の表情を消す快挙を成し遂げた。にこやかな先生の真顔はとても怖かった。
病気、なんと事実を表している言葉なのか。”風邪は万病のもと”というセリフがあるが、私は『ストレスは万病のもと』と言い換えたい。ストレスほど、身体を壊すものはない。
最近は予防医療への関心が高まっている。個人的に、予防のためにどこかに通うよりも『いかにストレスを解消するか?』を真剣に考えた方がいいんじゃないかと感じている。80歳を過ぎても若々しい人で、不機嫌な人に出会ったことがない。身体の健康だけでなく、心の健康こそ気をつけたいものだ。
体の飢餓には強いが、
心の飢餓には弱い。
それが、人間だ。
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