歩くリトマス試験紙の反応記録

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【歩くリトマス試験紙の反応記録】子供に石を投げる資格があるのか?

子供に石を投げる資格があるのか?

 

2020年4月18日 自宅 

 

医療機関で働いている人の子供が

バイキン扱いされている。

 

予想していたとはいえ、あまり聞きたくないニュースだ。この報道に批判が集まっている。「最近の子供は」と、いつものように学校でのいじめ問題を叩いている。

 

そのセリフが言えるほど、大人の世界は真っ当なのか?

 

私は元いじめられっ子だ。言葉だけでなく、流血するような暴力もあった。同級生の兄に性的に狙われたこともある。これも、いじめの一環だった。家に数日閉じこもることで、なんとか逃げ切れた。今、思い出しても鳥肌がたつ。医療機関の子供がいじめにあうのが予想できたのも、アレルギーでバイキン扱いされた経験があるからだ。だからこそ、わかることがある。

 

子供の世界は、大人の世界の鏡だ。

 

いじめのアイディアをどこから持ってきたか?

大人の行動を真似ているのだ。

 

TVやインターネットのせい?

それはない。

 

なぜならば、インターネットどころかTVが発明される前からいじめは存在するからだ。子供は、自分の周りにいる大人の真似をしているのだ。

 

子供の前では隠している?

 

その考えは甘すぎる。子供というのは大人をよく見ている。例えば学校、職員室に入れば誰の立場が弱いのかくらいバレバレだ。もうひとつ、わかりやすい場所がある。保健室だ。

 

私は貧弱だったので、保健室のお世話になることが多かった。保健室のベッドで寝ていると、いろんな先生が胃薬をもらいに来ていた。その時に、ぽろっと弱音を吐く。胃薬をもらいに来る先生はいつも同じだ。どういう状況か、察するのはあまりに簡単だ。

 

大人が思っている以上に子供は鋭い。そして、隠されているものほど見たくなるものだ。この習性は、大人も子供も変わらない。隠されているものほど、楽しそうに見えるのもいっしょだ。だからこそ、大人が隠したい言動ほど真似をされる。

 

ダブルスタンダードがさらに状況を悪化させる。私は母に「嘘はついちゃいけない」と教わった。まったく信用できなかった。だって、母が嘘の常連だったからだ。離婚前からアルコール依存症もどきだった。お酒をたくさん飲むのがバレるたびに、父に怒られていた。そのせいか、電話台の奥にワンカップ大関の空カップを何個も隠していた。タンスの中にはへそくりを隠していた。ちなみに、父はエロ本とへそくりを古新聞紙のすき間に隠していた。似たもの夫婦である。

 

幼稚園児だった私は、どちらの秘密も黙っていた。面倒くさがりなのは、生まれつきである。「言っている事と行動がまったく逆じゃないか」と正論をぶつけたところで逆ギレするのが目に見えている。面倒このうえない。だから、見ないふりをした。それどころか、より見つかりにくいように偽装工作もした。両親の無駄な言い争いに巻き込まれるのはごめんである。このような知恵は歴史の学習マンガが教えてくれた。本はいつの時代も私の偉大な先生である。

 

大人のダブルスタンダードを子供は絶対に忘れない。いじめと同じで、やった方は忘れてもやられた方は覚えているものだ。言葉が信用できないからこそ、行動で判断する。しかも、隠している行動を真実だと思うのも大人と同じだ。陰謀論は子供の頭の中でも人気である。表のつくり笑いでなく、裏のかげ口を真似る。

 

子供からすれば、なぜ怒られるのかわからないだろう。大人の真似をしただけなのに。だから、本音も見抜かれる。「もめ事がいやだから、形だけ叱っているんだ」、これではいじめが無くなるはずもない。

 

キリスト教に『罪のないものだけが石を投げよ』という言葉がある。子供たちに石を投げる資格のある大人がどれだけいるのだろうか。今回の新型コロナウイルスいじめも、大人が医療機関の人たちに嫌がらせをしている行動の真似だ。子供たちを責める前に、大人の世界のおかしさを先に責めるのが筋だ。そうでなければ、いじめでストレス発散をしている子供と何も変わらない。

 

私は、子供に石を投げる気にはなれないが。

子供を責められるほど、自分がキレイだとは思えないので。

 

 

いじめの法律をどれほど作っても無駄である。

法律を運用するのは、人なのだから。

 

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