歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】なぜ、不安を煽るのか?

なぜ、不安を煽るのか?

 

2020年3月21日 自宅

 

 ネットの世界が大荒れだ。

 

荒っぽい言葉や心無い言葉が飛び交っている。デマも広がって、国を問わずぐちゃぐちゃだ。不安や嘆きに怒りの声、多くの人の感情が荒れ狂っている。死が身近に迫ると、人は不安を抑えきれない。その実例が目の前にあふれている。

 

私が、味わえない感情だ。

 

死がまったく怖くない、わけじゃない。

 

けれども

私にとって、死は1秒後に訪れてもおかしくない存在だ。

子供の頃から、ずっと。

 

死が混乱を呼ぶという知識はあった。それでも、目の前で起こっている光景に驚いている。人はいずれ、死ぬ。誰も逃れられないし、いつ来るかもわからない。特に日本は災害大国だ。前触れのない死が、いつ訪れても不思議じゃない土地だ。それなのに、なんでここまで落ち着きがないのだろう。なんとなく、理由は察しているが。

 

わからない。

 

災害

事故

がん

 

これらも、すべての原理は解き明かされていない。だが、数多くのデータがある。雨の量が多いとか、落石が降ってきたとか、自分と同じような症状の人がいるとか、情報が読み切れないほどある。

 

だが、新型コロナウイルスは情報が少ない。なにが原因かも、どんな症状が出るかも、死亡率も、手探り状態だ。そこに経済への悪影響が追加されている。当たり前を叩き壊されたことが無い人には、ショックが大きすぎるのだろう。

 

世界が、不安に飲みこまれている。

危険だと感じる。

 

不安に飲まれている時は利用されやすい。普段であれば、バカ話だと気づく情報を受け入れてしまう。自分の気持ちが楽になる情報ならば、どんなものでも信じてしまう。そして、自分の心を軽くしてくれる人にすがってしまう。

 

これほど、騙しやすい相手はいない。

個人情報も、お金も、ぶんどり放題だ。

コチラの都合のいいように、躍らせるのも簡単だ。

 

不安を吐き出すためでなく、自分の利益のため、周りを煽っている投稿もチラホラ見かける。そして、乗ってしまう人たちも。古代から、人間のやることは何も変わっていない。変わったのは手段ぐらいだ。 情報が伝わる速さが上がった結果、むしろ古代より状況は悪化している。

 

なぜ、ながめているだけなのか?

 

止めても無駄だからだ。パニック中の人間は、自分に都合の悪い情報は聞き流すか反発する。母の介護中に身にしみた。相手がおかしさに自ら気づくまで、何を言っても届かない。下手に口を出すと、意地になって、よりおかしな方向へ突っ走る。もどかしいが、どうにもならない。

 

 個人ができることは、ふたつだけである。ひとつは自分の不安を飼いならす事、もうひとつは不安を煽る情報を広げる手先にならない事だ。身近な人が相手なら、不安に飲まれる前なら落ち着かせる事はできるが。それも、なかなか難しいミッションだ。

 

 どれほど世の中が荒れ狂おうとも、まず行うのは自身の心の安定だ。自分がパニックになったら、被害が拡大するだけである。他人のことをどうこう言う前に、まずしっかりするのは自分である。世間とか、周囲とか、家族とかを心配する前に、まず自分の足元を固めるのが先である。自分の足元がボロボロだと、誰かを助けようとしても共倒れになるだけだ。子供の頃の私のように。

 

新型コロナウイルスのワクチンや治療薬ができても、おそらく世界の混乱は収まらないだろう。どんな問題が起こるか、現時点では薄ぼんやりとしかみえない。起こる出来事をコントロールできない。他者の心もコントロールできない。自分自身ですら、思うようにはならない。コントロールできるのは、自分の心ぐらいだ。すぐに手綱を振り切りそうな、暴れ馬だが。

 

 

不安は人を操る糸になる。

 

その糸は、見えにくいがとても丈夫だ。

とても長くて、誰が操っているかも見えない。

 

自ら断ち切る以外、逃れる術はない。

 

 

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