歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】注目はそこじゃない

注目はそこじゃない

 

2020年5月27日 自宅

 

先日、病院で感染症対策をみた。たまにしか外出しないおかげで、世の中の変化がよくみえる。病院だけでなく、街を歩く人もコンビニも駅の周りもすべてが変化していた。それなのに。

 

語っている内容が、今年2月から変わっていない。

 

そういう意見を毎日のように見かける。さすがに、1ヶ月で収まるなんて発言は減ったが。ゼロではない点に目を覆いたくなる。そこまでじゃなくても「感染症の流行が収まれば元通りだ」という発言はよく目にする。残念ながら、それは夢物語だ。たとえ、今この瞬間に世界中から新型コロナウイルスが消え去っても元には戻らない。なぜか?

 

感染症の流行が浮き上がらせた。

多くの問題は闇には戻らない。

 

貧富の差、環境対策、社会システムの時代遅れなど、吹き出た問題は放置できるレベルじゃなかった。問題が表に出れば、何らかの対策が打たれる。今回、噴き出たのは軽い問題ではない。当然、対策も世の中が大きく動くほどの規模になる。どう考えても、問題が知られる前に戻るとは思えない。

 

感染症の流行は大問題だが、注目するのはそこじゃない。これまでの歴史で証明されている。『感染症の流行によって変化した社会をどう生き抜くのか?』、こちらの方がより重要だ。言いかえれば、感染症の流行中は移行期間だ。本番は、感染症の流行が収まったあとである。これまでで最悪のパターンは世界大戦だった。感染症が流行した結果、戦争の終結が早まったパターンもある。

 

今回は、感染症が流行中なのに各地の争いが収まるどころか激化している。感染症と同時に起きやすい、天災や食料危機も始まっている。現状、とてもいい流れとは言えない。感染症が収まればすべてがよくなる、なんて甘い考えが通じる状況じゃない。

 

そんな厳しい現実を語っている人は少ない。危険な状況だと理解しているのに、利のために大丈夫だと発信している人も多いだろうが。これから数年は、人も組織も綱渡りが要求される。今、何の準備も心がまえもしていない人はどん底を味わうだろう。最大限の対応をしても崖落ちするかもしれない。それほどの荒場だ。

 

感染症の流行も対応できていない。

この状態で、大いなる危機が乗り越えられるのだろうか?

 

個人的には、とんでもない修羅場になりそうだと感じている。

この予測が外れることを心から祈っている。

 

 

外れてほしい予感ほど、よく当たるものだ。

 

仕方がない。

 

危険への感度が高いからこそ、

人類は生き残ってこれたのだから。

 

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