歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】10年? 3年? その前に!

10年? 3年? その前に!

 

2020年4月26日 自宅 

 

 感染症をなめた意見がやっと減ってきた。1月ごろは数週間で収まるとか、すぐに治療法が見つかるとか、トンデモ発言をたくさん見かけた。

 

人類の科学は完璧ではない。

 

そんな当たり前の情報が広まったようだ。治らない病気持ちからすれば、不思議でも何でもないのだが。ちょっとお金をかけたぐらいで何でも治るなら、がんで亡くなる大富豪はいない。父もわかっていなかった枠だった。がんを患ったが手術成功で再発もなく、心臓発作で倒れたがペースメーカのおかげで好調、そんなラッキーボーイの父には実感が持てなかったようだ。やっと納得したと思ったら、次はこれである。

 

いつ、治療法は見つかるんだ?

 

わからん。

 

素人にそんなことがわかるはずないだろう。

ちったあ、落ち着け。

 

と言っても伝わらないので、 こんこんと感染症の危険性を説明するハメになった。治療法が見つかる保証もなく、ワクチンが有効かもわからない。気にするだけムダだ。それよりも、感染症への予防対策をしっかりして、もし感染しても生き残れるように体調管理をしっかりすることに集中して、と。素人の説明でも、頭のもやもやが消えたようだ。最後は明るい声で「またな」と言われた。1時間半の長電話である。

 

父は何度も聞いてきた。

3年後や10年後がどうなるか。 

 

だが、安心したのは今ココの対応がわかったからである。つまり、今、何をすればいいかわからないから未来が不安になったのだ。

 

先がみえない。

 

そんなのは感染症の流行がなくてもいっしょだ。10年前の未来予測の文章を読むとよくわかる。的中しているのは10%もない。専門家ですら予測できない、それが未来である。そんなあやふやなものを心配する暇があったら、今すぐできることに真剣に考える方がよっぽど建設的である。

 

たぶん、高度成長期生まれの父は平穏に慣れすぎているのだろう。命の危機を味わったことも少なく、お金に困ったこともない。末っ子、しかも他の兄弟から離れた年だったので周りに可愛がられて育った。逃げられない立場に追い込まれたこともほとんどない。というより、逃げ足が早い。これまで何度も尻ぬぐいをするハメになった。ぶん殴りたいと思った回数は一度ではない。

 

だから、先がみえない程度で不安になる。

私なんて、明日の命すらわからなくても平然としているのに。

 

なんか、どっと疲れた。

やれやれだ。

 

人は安定を求める生き物だ。どうしても3年後、10年後の未来が知りたくなる。だが、状況を動かせるのはこの瞬間だけである。まず、今できる最善を尽くすのが先である。未来を考えるのはその後でいい。

 

死がお友達だと気楽である。

 

明日の保証すらないので、

何年も先の未来を心配する気にならない。

 

今ココだけがすべて、それが私だ。

 

 

過去も未来も触れられない。

触れられるのは現在だけである。

 

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