歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】映画『マレフィセント2』に脅えの恐ろしさを学ぶ

映画『マレフィセント2』に脅えの恐ろしさを学ぶ

 

2019年12月12日 映画館

 

また、映画館である。

数日前に来たばかりだ。

 

一度は断った。

 

私は体力がミジンコレベルもない。

お腹の子の発育が心配だから、と。

 

けれども、反論できなかった。

 

今回の作品は親子の物語だ。

子育てのいい参考になる、との言葉に。

 

おのれ映画狂め。

多くの作品を観ているだけはある。

いいセリフを投げつけるじゃないか。

 

敗北感に包まれながら、映画館に向かった。

 

 本日観るのは、映画『マレフィセント2』だ。いつものパターンだが、映画『マレフィセント』は観ていない。それをわかっていて、誘う友人はいろいろおかしい。1を観ずに2を先に観る、私に責める権利はないが。ただ、心配はしていない。最近の映画は、上映順に観なくても楽しめる。途中からでも大丈夫なように、ストーリーが組まれている。もちろん、作品の公開順に観た方がより楽しめることに変わりはないが。

 

 少しの不安と、多くの期待を胸に劇場に入った。

 

 

 魔女さまが美しすぎる。

 

それなのに、不器用なところが可愛らしい。

なんて、すごいお人なんだ。

 

思わず、お母様と呼んでしまいたくなるほど素晴らしい。美しくて、可愛くて、強い。なんてすばらしい人物なんだ。娘への愛も絶壁よりも深く、天空よりも高い。あまりに隙が無いキャラだ。

 

観終わって数分は、魔女さまの美しさで頭がいっぱいだった。感動が過ぎ去ったのち、ふと思った。魔女さまの基本方針は、最初から最後まで変わらない。

 

娘ラブだ。

 

だが、周囲の対応はまったく違う。

なにが、原因だろうか?

 

 

なにを敵としたか?

この違いでしかなかった。

 

魔女さまは、人にとって敵だった。

魔女さまはアグレッシブに敵対する気がないのに。

襲ってきた蛇をつぶすように、危険に対処しただけだ。

 

その評価が、後半がらりと変わる。

人間が、内なる敵に気づいたからだ。

結果的に、魔女さまに対する評価が変わった。

 

いっそ清々しいまでに、人間が身勝手すぎる。すべてを破壊する勢いで魔法を放っても、不思議ではない。魔女さまの心の広さに尊敬の念が高まった。

 

みえないものに脅えて、敵を自ら作り出す。

なんて、愚かな話だろう。

 

 ふと、気づいた。

 

これは物語の世界だけじゃない。

日々、過ごしている世界でも起こっている、と。

 

 情報を疑うのは大事だ。疑いながら分析しなければ、事実には近づけない。けれども、物事には限度がある。なんでもかんでも悪いイメージでとらえれば、世界のすべてが敵にみえてしまう。365日休みなく、脅え続けて生きる。これほどストレスがたまる生き方はなかなかない。

 

そんな脅えと共に生きる人生を避けるためには、バランスが大事だ。疑うべきを疑い、信じるべきを信じる。片輪では車は安定して走らない。相反する感情をコントロールしながら、物事を見極める。その大切さを映画『マレフィセント2』は教えてくれた、息をのむほどの美しさを描くことで。

 

 自分自身は

一番の味方であり、一番の敵でもある。

 

敵にするか、味方にするかは、

自身の心がけひとつだ。 

 

 

 自己紹介でもある記事

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