歩くリトマス試験紙の反応記録

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【歩くリトマス試験紙の反応記録】原油ゼロ㌦の衝撃

 原油ゼロ㌦の衝撃

 

2020年4月21日 自宅

 

 真っ暗闇で、ぱちりと目が覚めた。

まったく眠くない。

 

こういうときは、何かがあった時だ。

 

パソコンに電源を入れる。

ニュースサイトをざっと見る。

 

は?

 

原油先物がおかしな数字を示している。金融情報のページに飛んでみた。原油先物のグラフが断崖絶壁になっている。目が覚めた時間にゼロ㌦、そして今はマイナスである。リサイクルショップで不用品を売ったら、お金が渡されるのではなく請求書が差し出された。そんな状況だ。

 

今年はすごいな。

予想外のことばかり起こる。

 

ただ同然ならまだわかるが、マイナスだと。これは多くの人が損を覚悟で売ったということだ。そこには必ず理由があるはずだ。ネット上では大騒ぎになっている。この状況ならば、事実に近い解説を誰かが投稿してくれるはずだ。人任せすぎる? 私は金融の専門家じゃない。よく知らない分野は他者に頼る方が手っ取り早い。人様の知恵はありがたくお借りする主義だ。

 

 パソコンの電源を落として、ふとんに戻った。

 

朝日と共に起きだした。再度、パソコンに電源を入れる。予想通り、原油先物の情報はほぼ出尽くしていた。狙い通りだ。

 

事件が起こってすぐは、ウソとホントの情報がぎちゃまぜで飛び交う。1秒当たりの情報量も多く、探すだけでも大変だ。だから、時間を置く。すぐに必要でなければ、詳しい情報を知るのが多少遅れてもいい。

 

私は先物取引をしているわけじゃない。原油先物価格ゼロ㌦が気になるのは、ただの好奇心である。急ぐ理由はどこにもない。じっくりと多くの人の意見を読む。素人にも、なんとなく理由がつかめた。

 

原油の保管場所がない。

 

原油先物の価格損よりも、原油を保管する場所を確保した場合の出費の方が痛い。だから、損するとわかっていて多量に売られた。だから、原油先物の価格がマイナスになってしまったのだ。

 

思い出した。

 

そういえば、数日前にある記事を読んだ。原油を運ぶタンカーが保管場所がなくて港に入ることもできず、海上をうろうろして困っているという内容だった。ここにつながるのか。

 

 先物市場は、買う権利を扱うところだ。原油先物では、購入しますと約束した日が来れば、買う権利を持っている人が原油を引き取らなければいけない。原油で商売をしている会社なら、なんとか扱いようがある。けれども、原油先物で売買している人の多くは違う。原油を買う権利を安い時に買い、高い時に売るなど、価格差で儲けること狙いで取引している人たちだ。原油を保管する場所を持っていない。原油を渡されても困るだけだ。

 

去年までならば、こんなことは起こらない。原油は現代社会に必要なものだ。買い手はいくらだっていた。それが、新型コロナウイルスでひっくり返った。人が動かなくなった。人が動かなければ、自動車・飛行機・船も動く数が減る。また、ロックダウンや従業員の感染で止まっている工場も多かった。そうなれば、燃料である原油の消費量も減る。原油はトン単位で扱われるほどだ。そんな量の調整は簡単にはできない。だから、保管場所に困るほど原油が余ってしまった。 他にも原油の原産国の関係だとか、天然ガスやシェールガスなどの動きだとか、いろんな事情が重なって原油先物価格ゼロ㌦になったのだ。

 

疑問が解けてスッキリした。

解説を投稿してくださった皆さまに感謝だ。

 

どれほど予想外の出来事でも、事が起こる前に必ず前兆はある。予想できないのは、自分が気づけなかっただけだ。つまり、情報不足と判断不足である。だから、私は予想がの出来事が起こったときは必ず理由を調べる。そうすることで、前もってトラブルに気づくスキルを磨いている。この訓練のおかげで、最悪の予想を現実が超えることはほとんど無くなった。

 

予想の範囲に収まってくれれば、トラブル対処はしやすい。

これも人生が教えてくれた知恵だ。

 

 

事件には種がある。

だが、花開く前に気づくのは難しい。

 

そして、

 

どんな実になるかを予想するのは

とてつもなく難しい。

 

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 自己紹介でもある記事

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