言わなくても伝わった嬉しさ
2020年5月1日 自宅
気づいてくださった。
それが、とても嬉しかった。
月曜日から金曜日まで週5日、読解力クイズを1問ずつ投稿している。問題はオリジナルかつストックもない。投稿する前日にそのつど考えている。読書とクイズが好きなおかげで、今のところは出題アイディアに困ったことはない。
最初の3か月は、Twitterやブログの時と同じでほとんど反応がなかった。似た状況なので慣れたものだ。とりあえず100問、20週は反応ゼロでも続けようと決めていた。そうしたら、50問にたどり着くまでに毎日挑戦してくれる方が現れた。誠にありがたい。
一人で黙々と壁打ちというのは寂しい。
回答してくれる方がいると思うと、クイズを作るのにも力が入る。なにより、難易度の調整に悩まなくなった。一人で延々とクイズを作っていると、難しさがわからなくなる。読解力クイズはTwitterだけでなくnoteにも投稿している。Twitterはリアルタイム、noteは三週分の問題と答えのまとめを投稿している。note側で何回かプロフィールに東大と書かれている人にいいねを頂いた。
あの、読むのが苦手な人向けなんですが。
もしかして、難しく作りすぎた?
パートナーにも「本を読まない人に、こんな問題が解けるわけないだろ」とダメ出しを何度も食らった。反省して直そうとするのだが、うまく調整できない。
この悩みが回答してくれる方のおかげで消し飛んだ。いただいたコメントや正解・不正解の様子に合わせて問題を作るようにした。それだけで、難易度のバランスが良くなった。おかげで見てくれる人が増えた。毎度、回答してくれている方には感謝の気持ちしかない。
そして、今日、素敵なコメントを頂いた。
「今週のテーマは多くの視点でみることですね」
そう、そうなんですよ。
それに気づいてくださるとは。
実は、週ごとに小さなテーマがある。月曜日から金曜日にかけて5つの問題を解くことで、読解力スキルのひとつが上がるように作っている。さらにいうと10週で1周である。一桁目の数字が同じ週、例えば1週目と11週目と21週目は大きなテーマが同じである。大きなテーマを運動とするならば、小さなテーマが筋トレやストレッチのような関係だ。
だが、わざわざテーマは書かない。書いてしまうと、自分で考える訓練にならない。『今週の問題がどういう意図で作られているか?』、これを考えてもらうのも読解力の訓練になる。読解力は、相手の伝えたいことを読みとるだけの能力ではない。
なぜ、この文章を書いたのか?
この内容を伝えることで筆者が得たいものは何か?
筆者はどういう人物か?
文章を読む。これは、筆者と語り合っているようなものだ。対談と同じく、言葉以上のものをよみとれてからが本番である。筆者が伝えたい内容を正確に読むのは入口にすぎない。
だからこそ、回答者がこちらの意図をよみとってくれて嬉しかった。正解を重ねるだけなら受験問題で十分だ。世の中には人を騙す目的の文章がゴロゴロある。正解を求めるレベルで止まってしまうと、騙され続ける人生になる。筆者の目的をよみとれるようになれば、簡単には騙されなくなる。そういう人を増やすために、私は読解力クイズを始めたのだ。
わかりにくい文章がこの世にはたくさんある。
残念ながら、増えることはあっても減ることはないだろう。
こちらが読解力を上げるしかない。
その助けになれたようで、とても嬉しかった。
回答者の方には、いろんな意味で感謝が尽きない。
ありがとうございます。
詐欺師は、騙されやすい人を見抜く目がある。
騙されにくくなれば、詐欺師は近寄ってこなくなる。
これが、確実な自衛方法だ。
詐欺師がこの世から消える日は来ないのだから。
honto
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