歩くリトマス試験紙の反応記録

『ありのままに、ゆったりと、みんなで』

【歩くリトマス試験紙の反応記録】書籍『バッタを倒しにアフリカへ』に合わせる大切さを学ぶ

書籍『バッタを倒しにアフリカへ』に合わせる大切さを学ぶ

 

2020年8月29日 自宅

 

下調べは大事だな。

 

どこでも。

 

 

 読みたいな。

 

そう、思いながらリストに眠っている本が多量にある。書籍『バッタを倒しにアフリカへ』もそのひとつだった。今年、サバクトビバッタが各国を襲い多くの被害を出した。そして、Amazonの値引き対象になっていた。それらに背を押されてポチリと購入ボタンを押した。定価でも欲しい物しか買わないが、値引きサービスは積極的に利用する方針なのだ。

 

購入するまで知らなかった。この本で紹介されているバッタはサバクトビバッタだった。しかも、世界で猛威を振るっているサバクトビバッタの生まれた地がメイン舞台である。ニュースの深掘りにもってこいだ。やはり、勘とタイミングで購入した本は外れない。積み本の棚に向かうことなく完読の棚に収まった。

 

切実だな。

 

大事な研究に予算が割かれていない。

だって、普段は儲からないから。

 

感染症の研究と似たポジションだ。人類のダメさがよくわかる状況である。アフリカの砂漠は過酷だからと、昆虫の研究なのに現地に来る研究者すら少ない。それゆえに、日本から足を運んだ著者が歓迎されたという展開になるのだが。

 

それにしても、この著者。失敗をガンガン書いている。日本とアフリカ、その生活の違いによって生まれる失敗談が面白い。「日本で聞いてた話と違う」「こんな結果になるなんて」「地元の人に詳しく尋ねておけば」などの悔いがつづられている。おそらく、本に書かれているのは一部だろう。実際に困った回数はもっと多そうだ。

 

だって、知らない場所になじむのは大変だ。

 

家庭の事情で、私は転校が多かった。国の違いほどの差はない。それでも、生活がうまく回らなくなった時があった。日本という同じ国でも地域が変われば常識がちょっと違う。見知らぬ場所に放り込まれる。親以外は知らない人ばかりで相談相手はゼロ、これは結構きつかった。著者のように、はじめての場所で頼れる相手を見つけるスキルがなかった。代わりに、どこでも潜り込めるスキルが身に着いたが。存在消しを極め過ぎてゴーストいうあだ名をつけられてしまった。コミュニケーション力アップでない点に、当時の人間不信がよく現れている。

 

著者は同じ場所に住み、同じものを食べ、その土地に混じっていた。日本の常識を押しつけるのではなく、現地の常識に溶け込んでいった。郷に入っては郷に従えを実践している。

 

この態度はどこでも有効だ。引っ越し、転職、グループ参加など、自分の知っている常識を絶対としたら輪に入れない。いじめが持ち回りのような、よろしくない常識も存在するが。この常識をはじいた結果、転校するまでの1年半ほどボコボコにされた。きっと、そこの常識に合わせていたら2か月ほどで辛い期間は無くなり、後頭部から流血することもなかっただろう。後悔は欠片もないが。その場の常識を否定するのは、それぐらいの覚悟はいるという事だ。基本は今いる場所の常識に従った方が楽である。ちなみに、この時に体得した逃げ足、気配消しと察知、受け身などは後の人生で大いに役に立った。

 

情報収集、観察、仲間を得る

 

新しい場に溶け込む基本はどこでも変わらないな。書籍『バッタを倒しにアフリカへ』にサバクトビバッタの生態だけでなく、集団への参加の仕方も教わった。失敗談の笑いと共に。

 

著者に会いたくなる、良い本だ。

 

 

常識は、その場のルールだ。

従わぬものには罰則が与えられる。

 

どれほど、理不尽だったとしても、

 

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

 

 

 自己紹介でもある記事

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